裏方のならび

2017.8.10|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 KJWORKS

 

〈表の部屋を活かすためにも、裏方スペースの位置関係は重要です。〉

 

 

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

 

昨日、新しい木の家のご提案をお客さまにしていました。平面図・立面図・断面図というセットで図面をお見せしつつ、そこに描かれた間取りに近いイメージの事例写真を見たりもしながら、その考え方のご説明をしていたんです。

 

 

 

その間取りにもあり、かつ私がつくる間取りによく登場するのが、写真のような感じのところ。この一枚は洗面・脱衣の部屋から撮っていますが、ずっと向こうまで通路が横並びに続いていますね。これがいわゆる「家事動線」というやつ。

 

 

 

ちょっと見えにくいですが、一番向こうがキッチン。その手前にパントリーを兼ねた収納スペースがあり、そこに勝手口もある。そしてその外は物干し場で、さらに通路をこっちに来ると洗濯機のある脱衣部屋、という感じになっています。

 

 

 

家事動線というのは主に炊事と洗濯にまつわる人の動きを言うことが多いですが、この通路を横に行き来することで、ほぼその必要な動作を満足することができる。そういう「裏方の並び」を間取りに組み込むと、とても便利なんですよ。

 

 

 

今回ご提案した間取りも、似たようなイメージでした。キッチンがあって隣はそのままパントリーを兼ねた「家事コーナー」でミシン用のカウンターもあり、勝手口もある場所。その向こうは写真と同様、洗面・脱衣室へとつながります。

 

 

 

洗面・脱衣の部屋には2つ入口があり、リビング側からもこの「裏方」側からも、どちらからでも入れるようになっています。入口が2つでも狭苦しくならない洗面台や洗濯機の配置もちゃんとあるんですよ。これは便利だと思いますね。

 

 

 

暮らしの質を向上させるのに、広さとか開放感なども無論大事ですが、やはり利便性というのも大きな「心地良さ」の要因の一つです。「使いにくい」と感じる間取りはやはり不快なわけで、そういう意味で家事動線はとても大切なもの。

 

 

 

できれば、こうした裏方のエリアは表のダイニングやリビングからあけすけに見えないほうがいいですね。家の中にはそういう少しクローズな場所も必要だし、さらにそこがクローズなのにすぐ近くにある、というのが便利なのでしょう。

 

 

 

間取りを考えながらよく感じることですが、見える・見えないのコントロールによって人は開放感も、閉塞感も、安心感も感じられるものだと思います。場所によるオープンとクローズの度合い、そして移動のしやすさもそこには影響する。

 

 

 

表のすぐよこに裏方があって、でもそこは見えにくく、かつ次の場所へ移動がしやすい。そういう便利でかつ落ち着けるような裏方スペースの並びは、表のリビング・ダイニングを活かすという意味においても重要だと思う次第です。

 

 

 

今回もつくった裏方連続スペースは、写真によるご説明が奏功したか、その使い勝手の良さも上手く伝わったようです。色んな意味の「心地良さ」を家に埋め込みたい私としては、「よっしゃ!」という気持ちになれた時間でした。