外構の家守り

2017.11.15|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 KJWORKS

 

〈築13年目にして、駐車場に屋根がつきました。〉

 

 

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

 

 

更新が空いてしまい、申し訳ありません。今日は地元・芦屋で築13年になる木の家、その「家守り」での外構工事のお話です。家の前の駐車スペースに新しくカーポート屋根を設置した、そのストーリーと工事のことを書いてみましょう。

 

 

 

この家の敷地は南北にとても長く、コンセプトは「南と北、2つの庭を愉しむトンネルのような家」でした。当時、駐車場のとり方についてもお客さまと色々話しましたが、庭を広く確保する意味でも、車は門扉と塀の前への横付けを選択。

 

 

 

それから13年、ある頃から「屋根をつけようかと思ってます」というお話が出てきました。私も早速検討に入りましたが、これが普通のいわゆる「縦入れ」なら、木造の架構で屋根を掛けられる。でも横付けだとそれは難しいですね。

 

 

 

難しいというのは、片側にしか柱がない、いわゆる「片持ち」の屋根にしないと車が駐めにくいからです。そして、木造架構での片持ちは、不可能ではありませんが非常に大掛かりなことになる。この点ではアルミ製の方が有利なんです。

 

 

 

ということで、各社の既成カーポート屋根をチェックし、お客さまも実際に街にある様々なものをリサーチされて、結局一番シンプルなタイプのものに着地しました。今回はセレクトしたその屋根の設置と、駐車場路面の工事になりました。

 

 

まずは舗装面にカッターを入れ、斫り取っていきます。片持ち屋根を支える柱には大きな力がかかるので、下部にはかなり大きい基礎を設ける必要がある。その施工のために路面を割るんですね。最後の復旧時のデザインを考えて、慎重に。

 

 

穴を掘り、柱を立てて、周りにコンクリートの基礎をつくります。本来なら2本の柱の下の基礎部分だけを斫ればいいのですが、路面復旧後に違和感がないようデザインを考えたので、大きめに取っていますね。この後屋根が付きます。

 

 

屋根が付きました。でも基礎のコンクリートが硬化するまでは、柱は固定しておかないといけません。上下2ヶ所、バイスで後ろの塀に留めてあるのがおわかりでしょうか。これで最低1日は置いておき、その間に舗装面の工事をします。

 

 

舗装面に使うのはこれ。最近はコーナンなどでも売っていますが、「ピンコロ石」というものですね。素材は白御影石。これを斫った面に敷き並べて既存部分との調和をはかり、かつ自然素材の雰囲気をそこに付け加えたい、という意図で。

 

 

冒頭の写真は、まだ白御影のピンコロ石を並べる前。今回は両側の花壇もピンコロ石で嵩上げをしましたので、その部分が見えています。そして並べ終わった状況が次の写真。私が最終確認する時にはもう車が戻っていましたが、よい感じ。

 

 

たかが駐車場の屋根、と思われた方もおられるかもしれませんが、このような既製品を使う場合にこそ、とってつけた感が出ないよう工夫がとても重要。今回もかなり寸法やデザインを詰めて図面化し、2種類の職方に指示をしています。

 

 

 

家守りの場合、暮らしているお客さまが一番その家をわかっておられます。築年数が経てば経つほどそう。あまりこちらの押しつけでなく、控えめでありながらプロたるところをきちんと発揮できる志事をして差し上げたいと思いますね。

 

 

 

改修成って、また少し暮らしに変化が生まれます。家守りとは即ち、ずっとこうして暮らしに寄り添い、時々のベストな選択をお手伝いすること。そこから私自身も学べてまた次に活かせる、そんな好循環が出来れば何よりと思う次第です。