ひとつのつくり手

2017.12.19|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 KJWORKS

 

〈手を動かしてつくる人と一緒につくり方を考える、意義深い時間でした。〉

 

 

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

 

 

新築・木の保育園は、基礎工事が着々と進捗中。今日は朝からKJWORKS本社にて、大工さんとスタッフとの打合せがありました。基礎図面はすでに施工へと渡っていますが、上部木構造の図面をまとめる前にその内容調整をするためです。

 

 

 

今回採用される構法と各部の仕上材を前提に、設計スタッフが図面をつくり、それを一緒に読んで内容を伝えます。それについて現場管理スタッフから、そして施工の要である大工さんから、各部の「つくり方」について意見が出るんです。

 

 

 

今回、工期が充分にあるとは言えない状況の中で、如何にして効率よく、合理的に、かつ美しく建物をつくっていくのか。そのために各部の素材、寸法、手順、作業分担等は、それぞれどうあるべきなのか。そんなことを詰めていきます。

 

 

 

私は、お客さまと永くお付き合いをさせていただく中で、お客さまのものの考え方を一番理解していると思いますので、その観点から意見を述べていました。また、リフォームでつくった「梛の木保育園」からのフィードバックについても。

 

 

 

結局この打合せは3時間におよびました。各自が様々な観点から「より良く」を忌憚なく主張しあい、その中でつくられるモノの形や方法が収斂していくのは楽しいし、私はこれこそ設計・施工体制の工務店ならではの良さだと思うのです。

 

 

 

構想する人、打合せする人、詳細図面で計画する人、それを実際に手づくりする人、現場全体の工程を管理する人。皆がフラットな関係で言いたいことを言っている。でも、全員が自分たちのことを「ひとつのつくり手」だと意識している。

 

 

 

そういう関係性のなかでこそ、つくられる建築は合理的で、メンテナンス性もよく、かつ見栄えも良い、そんな方向へとそのあり方のベクトルを強めるのではないでしょうか。そしてそこに共通するのは、つくり手としての矜持であるはず。

 

 

 

無論、立場が違えば言うことも違います。でも違うことを言っても、同じ方向を見て言っているかどうかが大事なのではないか。そうした議論を人は「建設的」という言葉で表現しますが、まさに建設というものづくりには重要なことです。

 

 

 

施主・設計者・施工者が別々の組織で3者によって進められる場合においても、やはりこのような「より良いつくり方を図面にフィードバックする」という姿勢はとても大事だし、それを引き出すのはフラットな人間関係がその基本ですね。

 

 

 

ミリ単位の話に、大きな建築としての考え方が反映されることもあり、またミリ単位の納まりが全体の空間の性格を変えてしまうこともある。今日の打合せで私はそんなことを感じました。そしてこうした自由な議論の重要性も、改めて。

 

 

 

木造住宅やその延長線上の木造施設の現場においては、やはり大工さんが主役。他の全ての職種も、大工工事の進捗に歩調を合わせて進んでいきます。今日は年明けから始まるその工事を皆で共通認識するための、大いに重要な時間でした。