パーツの責任

2017.12.24|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 KJWORKS

 

〈サッシの部品を調達するのに思わぬ困難が生じています。〉

 

 

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

 

 

今日は自宅のアクシデントのお話。日常で最も頻繁に使う、バルコニーデッキへ出入りする掃出窓の鍵が壊れてしまいました。わが家の窓はほとんどが木製サッシで、その鍵の機構も国産サッシのいわゆる「クレセント」とは違います。

 

 

 

「ローウェン」というカナダ製の木製サッシで、見た目とサッシ自体の性能は非常によろしいのです。しかしまさかメインの鍵が壊れるとは、やはり13年間の酷使に耐えかねたのか。瞬間接着剤で済むレベルではなく、さて、困ったぞ。

 

 

 

困ったというのは、このサッシメーカーの国内での代理店は現在もう無いから。当時このサッシを扱っていた会社に連絡をとって、パーツの確保が可能かを頼んでいますが、まだその結果はわかりません。無かった場合、どうしたらいい?

 

 

 

ただ、一応私もプロですので、当面の応急処置の方法はわかっていたんです。それは、もうひとつある掃出窓とパーツを交換すること。夫婦の寝間にある掃出窓はほぼ開け閉めしないので、まずは取り替えて当座をしのぐことにしました。

 

 

 

とは言えずっとそのままも困るし、何とかパーツを取らないといけません。さらに困ったことには、新築時に色々凝ってしまって、この金属パーツはすべて特注色なんです。そんなことするんじゃなかったと、今回そのことを大いに反省。

 

 

 

まあ、最悪の場合はこう、という想定もあるので、さほど悲壮な事態ではないのですが、自分の設計で建てた自宅でこんなことが起こると、専門家らしからぬ失態に少しめげてしまいます。そして「部材交換」について改めて考えますね。

 

 

 

いわゆる住宅設備と呼ばれる機器類と、こういうサッシなどの既製品とはまた違う部分もありますが、基本的に海外の製品は、輸入を司る国内の代理店の存在が鍵だと思います。ローウェンサッシの場合はあまりよろしくない結果でした。

 

 

 

しかし、逆に海外製品の方が部品そのものは永く維持されていたりもする。特にドイツ製品などはそういう姿勢がメーカーにありそう。国産のものは基本的に頻繁なモデルチェンジを前提として、部品の在庫維持期間も短かったりします。

 

 

 

「既製品」を部品として建築に組込む以上、その既製品自体のメンテナンスが永く可能であることが重要だし、永く住み続けられる家、使い続けられる建築を目指すなら尚更です。サッシという建築と一体化したモノは特に、ですね。

 

 

 

実は、このサッシの特注色以外にも、自分の家だからというので実験的に色々と試してみたことが色々あるんです。そしてそれらの実験の結果はそれぞれにフィードバックされて、私のなかの引出しを肥やす智慧となってくれています。

 

 

 

今回もまたその一端と思えば、自分のためになることでもある。サッシという既製品は特殊な形状の部材が多い、すなわち「代替品」が少ないので、私たちプロは万が一の際の調達もよく想定しておくべき、そう改めて学んだ次第です。