上への開放

2018.1.23|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 KJWORKS

 

〈上棟後の建物内部を、一緒に体感しました。〉

 

 

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

 

 

今日はまた朝から、新築・木の保育園のお客さまとの打合せを。そしてその後、先週に上棟成った現場へもご同行して、ついに3次元空間になった建物内部を一緒に体感させていただくことが出来ました。私も中に入るのははじめてです。

 

 

 

そして、お忙しくて上棟に立ち会えなかったお客さまは、私からお送りした写真だけをご覧になっていて、現物を見るのも今日がはじめて。外観を見て「屋根が出来てる!」と一言。ちょうど大工さんも休憩時間で、内部もじっくり堪能を。

 

 

 

延床面積65坪の建物は、やはり普通の木の家よりは大きめです。「広いねえ」とのお言葉をいただき、私の方から「ここが保育室、ここが調理室」などと間取りのご説明を。そして冒頭の写真のところでは、「ここが吹抜けになります」。

 

 

 

この新築建物の前に、お客さまが13年住まわれた木の家を「梛の木保育園」にリフォームしました。その家は元々2階がリビングの家で、リフォーム後は1階が保育園となり、2階はそのまま木の家のLDKまわりの雰囲気を残しています。

 

 

 

そしてこの吹抜けのところでお客さまが一言「私、吹抜けのある建物ははじめてかも」と言われました。私もそれを聞いて「あ、そうか」と改めてわかった気分。この空間の雰囲気が打合せの中でいまひとつ伝わりにくかった理由を、です。

 

 

 

私は今までたくさんの木の家を設計し、つくってきましたので、このくらいの大きさの吹抜けがあったらどういう感じに空間が仕上がってくるかがほぼ正確にイメージできます。それはプロだからあたり前ですが、でもお客さまは違います。

 

 

 

自宅でずっと2階リビングがあたり前だったし、それ以前にもマンションにお住まいのことが多く、吹抜けを自分の感覚としてもっておられなかったんですね。写真から伝わるような、この上へすっと抜ける「開放感」という心地良さを。

 

 

 

なので、今日はじめて「吹抜けのある木の建物」が図面から現実の立体になったのをご自身の肌身で感じられた、ということなのでした。吹抜け上部の天井も屋根なりの勾配天井にしていますので、その抜けの心地良さはひとしおです。

 

 

 

そういうご説明をし、その抜けた感覚を一緒に味わって、休憩しておられた大工さんたちとも楽しく歓談。こうした時間は、私たちつくり手にもとても嬉しいものです。やはり「現物」という空間は否応なく一瞬で五感に伝わりますから。

 

 

 

私の方は、嬉しく思いながらも自分の説明不足をやや反省気味の時間となりましたが、しかし実際この感覚を言葉で伝えるということは、やっぱりとても難しいのですよね。百聞は一「感」に如かず、というのが正直なところでしょうか。

 

 

 

ともかく、今後お客さまはこうしたご実感を元に、図面に描いてあることを再体験していくということになるでしょう。その中でまた色々ご相談をしつつよりよいものに着地させていく、それもまた私たちプロの腕の見せどころであります。