断熱材の性能は、熱伝導だけでは決まりません

2017.11.16|カテゴリー「家づくりのヒント」|投稿者 安本峰樹
寒い季節になってきましたね。
寒くなるときになるのが、家の断熱性能。

家の暖かさは、家の断熱性能で決まってきます。
一番大きく影響するのは窓ですが、その次に壁や屋根の断熱性能が影響してきます。

壁や、天井で使われる断熱材にはいろいろなものがあります。
グラスウール、ポリスチレンフォーム、フェノールフォーム、セルロースファイバー、ロックウールなどなど
数え上げればきりがありません。

断熱材はつまるところ材料の中にどれくらい空気を上手に取り込んでいるかでその性能が決まります。
空気から物、物から空気は熱を伝えにくいので、小さい気泡がたくさん取れる断熱材ほど断熱性能が高いのです。

その性能は熱伝導率という専門的な数字で表されます。
断熱材メーカーもその数字を競っています。
あの素材は熱を通しにくい、という風に表すのには最適な表現です。

ですが実はもう一つ断熱材で重要な指標があります。
それは、比熱、もしくは熱容量という数字です。(比熱は1グラム当たりの熱容量)
これは、物の中にどれくらい熱を蓄えられるかというものですが、その数字が高いほどその断熱材は
暖まりにくく、冷めにくいという事になります。
逆に熱容量が小さいと、暖まりやすく、冷めやすいという事です。

熱容量についてはどちらが良い、悪いというのはありません。
生活スタイルにより適した数字があります。

極端に言うと、冷暖房を付けたり消したりすることが多い家は熱容量が小さいほうが、冷暖房が効きやすくなります。
逆に、冷暖房をつけっぱなしにする24時間空調のような考え方は、熱が一定の方が負荷が安定するため光熱費が安くなります。

素材はそれぞれ一長一短があります。インターネットでは極端な論調の記事が目立ちますが家に関してはそこに住まわれる家族の話に耳を傾け、最適な提案ができることが私たち建築士には求められています。

そのためには学びが最も重要です。

昨日より、今日、今日より明日にはより良い情報が出てきます。

ですが、あふれる情報の根源は意外にも学生時代に学んだ本質的な知識を基にすればその情報が適切かどうかが判断できるような気がします。

断熱、比熱、熱容量