「耐震」「制振」「免震」大地震対策にはどっちがいい?

2018.5.11|カテゴリー「家づくりのヒント」|投稿者 安本峰樹

大きな地震が来るたびにニュースや新聞などで話題になる、「耐震」、「制振」、「免震」似たような名前で違いが良く分からない、結局どれが良いの?という声も良く効かれます。

近年は、南海トラフ地震や東海地震が起こる確率があがるなど、個人での対策が急がれています。実際にこれから家を建てるにあたってどれを採用すればよいのでしょうか?

簡単に「耐震」、「制振」、「免震」の違いをご紹介いたします。

「耐震構造」・・・揺れに対抗する構造

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耐震構造は、建築物を地震から守る最もポピュラーな考え方です。

地震の揺れに対して、対抗できる強度を建物に持たせることで、建物の倒壊を防ぐ考え方です。


ここで注意しないといけないのは、耐震構造は、あくまで建物の中にいる人を建物の倒壊から守ための強度を持たせることを目的にしているところです。


つまり、中にいる人は建物の下敷きにならないけれど、揺れによって壁がひび割れたり、窓がゆがんだりするのは許容範囲内という事です。


ですが、実際のところ生命の危険は避けられても、その後の生活に支障が出るといけないため国が定めた耐震等級はレベルがあり、等級が高いほど強い地震に対して対抗する強い力を持っていることになります。


そのため少々の地震ではひび割れが入ったりすることが少なくなります。


「制振構造」・・・揺れを吸収する構造

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耐震構造は、揺れに対して負けない構造でしたが、制振構造(制震と言うときもあります)は揺れの力を吸収する工法です。


基本的には、耐震工法に対してプラスアルファの考え方ですが、力を熱や形状変化など別のエネルギーに変換することで建物に対する揺れの力を吸収します。


そのため、建物本体へかかる地震の力を軽減できるため、繰り返しの地震にも対抗できるというメリットがあります。

制震構造にするためには、ダンパーなどの器具を設置する必要があります。


ダンパーは、基本的に1階や、2階の壁の中に設置しますが、1階の壁は2階の床より上の、2階の壁は屋根への揺れに対して効果が出るため、2階の揺れは軽減でき擦ますが、1階の揺れは基本的にダイレクトに伝わります。


そのため、家自体の損傷は少ないですが、1階にいる人は耐震構造と同じような揺れを感じることになります。


「免震構造」・・・揺れを伝えない構造

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耐震構造と制震構造はそれぞれ地震の力にどのように対抗するかという見方からの強化方法でしたが、免震構造はそもそも地震の力を建物に伝えないという全く違うアプローチをとります。


免震構造は、基礎から下は揺れても建物は揺れないように、ローラーや免震ゴム等で建物と基礎を分離しています。


そのため、1階にいても地震の揺れは感じにくくなります。


地震の揺れが伝わりにくいため、建物のへの損傷もかなり軽減されます。

基本的に横揺れに対して効果があるため、直下型など縦揺れの場合は効果が少なくなります。

 

ただ免震構造は、戸建ての場合でも費用が数百万円かかることや、地盤が柔らかいと使用できない、建物自体が動くため敷地に余裕がないといけない、台風等強風の場合揺れることがある等デメリットもあります。


特に費用面ではハードルが高いので、戸建てでの採用よりも大規模な施設での採用が増えています。


まとめ

以上のように3種それぞれ特徴があり、どれが一番いいかは一概に言えませんが、木造戸建てという見方で見ると、制振構造が一番コスト対効果が高いと思います。


特に3階建てなど縦に長い建物は制振構造にすると、2階フロア、3階フロアにも影響するため効果を感じやすいと思います。


制震構造はリフォームでも採用でき、古いお寺などの耐震改修にも仕口ダンパーという特殊金物での補強も多く取り入れられています。

 

地震に対する安全性は、建物だけでなく、その土地の地盤も影響しますので、ネットでの情報だけでなく信頼できる専門家にご相談されるべきところです。


こうした耐震の対策は、一度設置すると、更新することがあまりないものは家づくりの最初に導入するかどうかの検討が必要です。


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