あまてらすの道

2015.8.31|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2015-08-20 12.13.56

〈雨の日にまた思い出す高千穂。今回一番の絶景は、ある鉄道の橋の上からでした。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は芦屋のKJWORKS阪神事務所で、黙々と作業。外は雨がしとしと降り続いています。霧に烟る山を見ていたら、またも高千穂の山と空の絶景が頭に浮かんできて、そういえば、と後ひとつブログでご紹介したかったことを思い出したのでした。

 

冒頭の写真がその、今回の旅での一番の絶景。手こぎボートで遊覧した高千穂峡の、その渓谷の上を渡る「高千穂橋梁」の上からの一枚です。この、素晴らしく深い緑一色の眺め!

 

でも、これは窓から身を乗り出して撮ったものではありません。オープンな「トロッコ」のようなものに乗っていたんです。それも、軽トラックを改造した、二両連結の可愛い列車に。

 

今回私たち家族がその存在を知り、その活動を応援したいと思って利用させてもらったこのトロッコの鉄道は、「高千穂あまてらす鉄道」と言います。廃線となった鉄道を甦らせようとして頑張っておられる会社なんです。

 

トロッコ(スーパーカートと呼ばれていました)が走っている線路は、元々は旧国鉄高千穂線でした。それが廃止となり、受け皿となる第三セクター鉄道「高千穂鉄道」が出来たのが1988年。しかしその鉄道も、2005年の台風14号によって土砂崩れ、橋梁流失などの被害に遭ってしまい、廃止に。

 

でも、なんとかこの絶景の中を走る鉄道を復活させたい。そんな想いで、高千穂鉄道の事業の引継ぎを目指している会社、それが高千穂あまてらす鉄道なんです。しかしいまだその目標は達成できておらず、「鉄道記念公園」での「保存鉄道運行」という運営形態にとどまっているのが現状。

 

故郷の鉄道をよみがえらせる、そんな会社。その代表者は同町出身の作家・高山文彦氏。そして役員に、隣の日之影町出身の漫画家・赤星たみこさんが名を連ねています。私はただの旅行者ですが、好きになった町にそんな活動があるのを知ったなら、やっぱり応援したくなりますよね。

 

共感に引かれて、家族みんなでこのスーパーカートに乗ってみました。なんだか懐かしい佇まいの高千穂駅を出て、最初の駅でびっくり。「天岩戸(あまのいわと)駅」とは、まさに神の里らしいですね。そしてその先に冒頭の写真の絶景が望める高千穂橋梁が。

 

橋梁の先にはトンネルがあり、今はまだその手前までの往復運転だけでした。それでも素晴らしい高千穂の眺望とひとつになれて、もう大満足です。乗車賃は1200円/人と安くはありませんが、この鉄道が活性化する助けになるなら、全然惜しくはありませんね。

 

次の第二期計画では、そのトンネルの向こう、日之影温泉までの延伸が目標とされているようです。是非そうなって、もっと多くの人に知ってほしい、この緑深い絶景の中で風を受けて走る快感、初めてなのに懐かしい風景と溶け合う、あの感覚を。

 

地域の足であった鉄道が、地域の誇りになること。それを目指す路線「高千穂あまてらす鉄道」を、心より応援するものです。