いらっしゃいませ

2013.9.23|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

昨日と今日の2日間、彩都くらしの杜「かぐら」では、「無垢の素材市」と題して、天然木の大きな板がたくさん、展示即売されていました。私も今日は、その販売担当のスタッフとして入っていたんです。

 

一枚でダイニングテーブルになるような大きな板から、棚板に使えそうなもっと細い板、木の看板に使えそうな皮付きのゴツゴツした不整形な板など、樹種も大きさも、本当にさまざまです。

 

展示は倉庫の中、「ものづくり工房」の中、そしてこの2日間はお天気に恵まれたので、一部の板は屋外にも並べました。駐車場の方に向けて、訪れてくださったお客さま方に、目に入りやすいように。

 

冒頭の写真はその場所の様子。どちらかというと細身の板が並んでいて、全部違う木です。ちなみに手前の4枚は、右から欅(ケヤキ)、栓(セン)、沢胡桃(サワグルミ)、梨(ナシ)の板です。向こうには鬼胡桃(オニグルミ)の板もありますね。

 

また、その4枚の左に並ぶさらに細い木には、何やら等間隔で字のようなものが書いてありますよ。これ、寸法の目盛りと数字なんです。といっても、無垢の木で大きな定規をつくったわけではありません。

 

この商品、その名も「無垢のせいくらべ」。「柱の傷は一昨年の~」と唄われるような木の柱の代わりに、背比べの跡を付けてもらおうというモノなんです。マンション等で、背比べの傷を付ける柱もない、というお宅に使っていただけたらと、鋸目で目盛りを、ハンダゴテで数字を入れたものなんですよ。

 

今日、店番をしながらこれらの板を眺めていると、背比べからの連想でしょうか、細長い板がだんだん人に見えてきました。伸び盛りの中学生か高校生くらいの子どもが、並んで立っている。

 

色白の子、よく日焼けした子、姿勢のいい子、悪い子、優しい表情の子、いたずら顔の子。皆それぞれに個性があって、人間と一緒だなあ。そう思ってさらに見ていると、なんだかこの子たちが一斉に「いらっしゃいませ」と腰を曲げてお辞儀をしそうな気がしてきました(笑)。

 

白日夢のような妄想に、いかんいかん!と頭を振りつつも、一方で、それもなかなか愛らしくていいなあ、なんて思ったりして。そうすればもっと買っていただけるよ、君たち、なんて。

 

木というものは、見た目にも、手触りもとても優しくて、そして良い香りがします。そんな、人にとっての親しみやすさが、ついついそういう擬人化を誘うのでしょうか?

 

子供用の絵本などにも「擬人化された樹木」というのはたくさん出てきますが、こういう板材を擬人化して、いつの間にか心のなかで彼らに話しかけている自分が、なんだか妙に可笑しくて。

 

でも、そういう親しみやすさこそ、木で出来た家が人に安らぎを与えてくれる理由なのだろうな、とも感じました。人と同じ「いきもの」から生まれた素材なのですから、それは当然のことなのかもしれませんね。