お店がつくり手

2014.4.24|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

昨日は本のことを書きましたが、夕方からあるお店へと足を伸ばしていました。このブログにもよく登場する「J-qualia」の松下さん、そして「収納の巣」の宇野さんと一緒。暮らしにまつわる志事に関わる三人の、学び、ご縁を広げる集いの一環です。

 

今回お邪魔させていただいたのは、京都は上桂の「インテリア末永」さん。「家具屋と建築士の目線で暮らしを提案」しておられる、とてもセンス溢れるお店です。私はまだ知り合ったばかりですが、末永さんご夫妻に暖かく迎えていただき、色々と学んできました。

 

冒頭の写真は、その店内。たくさんの椅子が並んでいます。松下さんが営んでおられる「J-qualia」の店内とも似た、とても上質な雰囲気ですね。KJWORKSではカンディハウスや柏木工の椅子を扱っていますが、こういう他のタイプの椅子を見て座って、その違いを体感しておくのも大事な学びです。

 

この写真を見ると「家具屋さん」に見えますが、末永さんの志事は、先述の通り「家具屋と建築士」なんです。以前このブログにも書きましたが、私とは同じ大学の建築学科卒という同窓の仲になります。建築を学んでこられて、ご実家の家具屋さんを継いでいらっしゃる。

 

その両方の目線をもって、より広範囲に「暮らしの提案」をしていくという末永さんのお考え、取り組みは、同じく建築を学んで木の家づくりをしている私にも、とても刺激になります。家具は、家づくりと切り離せないものですから、トータルに提案することはとても大切ですね。

 

そして今回、家具、建築、ひとつづきに関わっておられる末永さんのお店で、素敵な家具や小物と併せて、とても魅力的な素材を知ることが出来ました。それは「ポーターズペイント」という、オーストラリア生まれの塗料です。

 

これはまた別にブログで書こうと思っているのですが、単なるペンキとは全く違うもの。そのなんとも言えないテクスチュア、その微妙な色合いと発色の良さ、私が今まで見てきた塗料とは、かなりかけ離れたものでした。

 

塗料というのは通常「色番号」という、品番の意味をもつ記号・番号があります。でもこのポーターズペイントにはそれがないんです。全ての色に「名前」が付いている。例えば「GRASSHOPPER」という名の黄緑色、といった感じです。

 

それは色のつくり手の「こだわり」や「愛情」の表れなのでしょう。色の調合なども、かなり手間ひまかけているとお聞きしました。おそらくこの塗料、そういうメーカーの考え方が、末永さんの心にヒットしたのではないでしょうか。

 

それは木の家具や小物についても、全く同じことだと思います。つくり手の想いと技術、それがこの形に結実している。そのことをお客さまに伝えるのが、販売店の大事な志事だからですね。

 

自らも建築のつくり手であり、なおかつ販売店として家具や小物のつくり手ともつながり、それに通じるこだわりの塗料の普及にもつとめておられる末永さんご夫妻。その広範囲なお志事ぶりには、「ものづくりの喜びを伝える」という一本の「芯」が通っている。そう私には感じられた次第です。