かぐ、たてぐ、玩具

2014.8.1|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2014-07-31 12.19.36

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

昨日は本のことを書きましたが、じつはKJWORKS阪神への取材と撮影の日だったのです。ちょっと緊張しつつ、なるべく自然に感じていただけるよう、部屋のしつらえも色々と整えていました。

 

しかし、まだまだ全部は揃えられていません。なので昨日は、撮影向けに椅子や小物をお借りしていたんです。貸主はもちろん、同じ芦屋での家具屋さんの大先輩、Jqualiaさんです。

 

椅子二脚と、もうひとつお借りしたのが、冒頭の写真のもの。無垢の木のおもちゃですね。向かって左側が「ちぎり」、右側が「くで」という名前で、どちらも自分でつくる楽しさをもつ、立体造形の玩具なんですよ。

 

ちぎりとは「千切り」、先日このブログでも紹介した無垢の木のテーブルにも使われていましたが、蝶々というか、リボン形の断面をもつ木のことです。家具用語ですね。

 

家具工事ではこれを、二つの材が離れていかないよう留めておく「かすがい」のような意味合いをもちます。それを応用したこのおもちゃ、木のキューブと、リボン型断面のパーツから成っていて、それを組んで積み木のように遊びます。

 

しかし、積み木と大きく違うのは、ご覧のように「片持ち梁」ができること。普通の積み木では、このように空中に飛び出した造形は絶対にできません。それをつくることのできる楽しさが、建築屋の私を刺激するんですね(笑)。

 

そしてもうひとつの「くで」、これは建具の用語らしいんです。例えば障子の組子をつくるとき、縦棒と横棒、どちらも半分ずつ欠き取って、それを組合せて同一平面で縦横の格子を構成します。その欠き取り組合せを「くで」というのだとか。

 

それを応用したこのおもちゃは、八角形のコインのようなものに8つの欠き取りがあり、それを障子の組子と同じように組合せていって立体造形をつくっていくんです。これもまたつくるのが楽しい!

 

このように、単なる無垢の木のおもちゃ、というだけでなく、家具や建具の伝統技術を上手に取り込んでいる製品なんですね。それを意識してこの二つを組み、チェストの上に置いて撮影しました。とてもよい空間のアクセントとして働いてくれましたよ。

 

今回はお借りしただけでしたが、やはり今後も、KJWORKS阪神にご来館のお客さまがお子さん連れであった時の対応に、この家具と建具の玩具、Jqualiaさんに頼んで、導入することにいたしましょう。

 

「木を組む」ということに関する伝統技術が、おもちゃを通して子どもたちに伝わるなんて、とても素敵なことではありませんか。そういう教育的価値をもつ玩具、でもあるわけなんですね。