かごんま市電

2013.9.15|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日の大阪は、台風の接近で終日雨。風も段々強くなってきているようです。工務店にとって台風は、できればお越しくださらないほうがよいもの。皆さんそうかもしれませんが…。

 

公共交通機関もこれから夜に向けて運行が怪しいなあ、と思ったら、先日の鹿児島出張で乗った電車を思い出しましたので、それを少し採り上げましょう。

 

今回の出張は基本的に団体移動でバスを使ったのですが、ホテルにチェックインしてから懇親会の会場へは、各自の移動でした。そこで、せっかくなので市電を使おう、ということになったんです。冒頭の写真がそれですね。

 

鹿児島市電は、路面電車なんです。この市電、去年で運行開始から100年を迎え、今年は101年目という、まさに「市民の足」として長年親しまれてきた存在なのですね。私は堺生まれ、堺在住ですので、路面電車には非常に親近感があります。今回の出張で、ぜひ一度乗ってみたかったというわけです。

 

鹿児島市電は2系統4路線、総延長13.1km。市内の中心地を結んでいます。運賃は160円均一でした。冒頭の写真は鹿児島中央駅という、JRと連絡する一番の中心街の駅です。今電車が着いたところで、皆さんまだ駅のホームからはみ出して並んでおられますよ。

 

私が乗ったこの車両は、1960年代から80年代に使われていた「交通局標準色」と呼ばれるもののリバイバルだそうで、これは少数派。鹿児島でも、全面広告車両の方が普通でした。レトロ好きの私としてはラッキーでしたね(笑)。

 

レトロ塗装の鹿児島市電に乗ってみて、やっぱりそのこじんまりした感じがとても楽しかったのです。鹿児島ならでは?と感じるところもいくつかあって、それも面白かったのですよ。

 

ひとつは、大阪よりもずっとのんびりしている雰囲気だったこと。時刻表もあるのですが、あてになりませんね。降りる人がゆっくりと降りて、乗る人がゆっくりと全部乗って、おもむろに出発しかけていても、走ってくる人がいたらもう一度止まって待っていて、ドアが開いて、という感じ。ほのぼのしていいんです、これが。

 

もう一点、これはちょっとびっくりしたのですが、軌道敷が「芝生」だったことです。こんな感じ。

 

広島でも路面電車を見ましたが、これは大阪にも広島にもないですね。芝生の中にレール。あんまり見ない光景です。珍しいと思って帰ってから調べたら、やはりこれは、街の緑化活動の一つでした。ちょっと交通局HPより引用です。

 

○市電軌道敷の緑化は、緑あふれる地球にやさしい「環境リーディングシティ鹿児島」の実現を目指し、緑豊かで快適な環境づくりを進めるため、平成18年度から実施している本市ならではの取組です。

○軌道敷緑化は道路との併用軌道区間全線の8.9kmに及び、約35,000㎡の緑のじゅうたんとなって、ヒートアイランド現象の緩和や沿線騒音の低減をはじめ、都市景観の向上、潤いと安らぎの空間の創出に大きく寄与しております。

 

なるほど、これはいいですね。私が一番感じたのは、この芝生の軌道敷の雰囲気と、電車がのんびり走るその様が、とてもマッチしている!ということでした。市内の中心地を走る路面電車ですが、私にはとても穏やかな印象を残してくれた次第。

 

鹿児島でもうひとつ知ったことがあります。鹿児島の人は、鹿児島のことを「かごしま」とは言わないんですね、「かごんま」という言葉を、何回も聞きました。「し」が入らなくなると、なんだかふわっとして穏やかな優しい感じになると思いませんか?

 

この市電の雰囲気と「かごんま」という言葉。私には両方がセットで、今回の旅の楽しい記憶として刻まれたのでありました。