三方階段

2013.1.16|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家の設計士、山口です。

 

打合せや現場などで東大阪や門真の方面へ行くことがあった時、私がよく寄る蕎麦屋さんがあります。元々は門真のお客さまから教えていただいたもので、KJWORKSの岡田も使っている店なんです。

 

その店は守口にある「山商蕎麦店」。実は昨日も行ってきました。うどんや丼ものなどはメニューにない、蕎麦一筋という感じのお店です。

 

私が「山商蕎麦店」が好きなのは、そのメニューが面白い、店員さんの対応がいい、ということもありますが、店のつくりが面白いというのもあります。その筆頭が、冒頭の写真のモノです。

 

古びた感じが漂う木造の建物ですが、2階へ上がる階段がちょっと変わっているんです。途中の踊り場までは一方向で上がってくるのですが、そこからは三方向へ上がっていくことができるんですよ。

 

客席は1、2階にあり、全て畳敷きです。2階のほうが広くて、階段が真ん中にある。一見変な感じですが、1階にある厨房から、2階のどの席にも最短で動けるのがこのルートなのでしょう。

 

階段でかなり場所を取っていますが、その代わりに、どの席にも階段からすぐ行けるようになっているため、2階には廊下がほとんどありません。

 

どちらが便利か、色々意見はあるでしょうが、つくる時にちょっと発想の転換があったと想像できるこの階段が私は好きなんです。トイレに行くにも一旦踊り場まで降りてまた上がる、それが何だか楽しいのですね。

 

店員さんはてきぱきとこの階段を行き来しています。写真右側のL型の段のあたりなどは結構あぶないと思いますが、もうこの形を体で覚えている感じで淀みなく上下に動いておられる。それもまた見ていて面白い。

 

階段というのは住まいの中で唯一上下運動があり、移動しているひとの見えるものも変化していく、楽しい場所です。プランを考える時にいつも階段を意識している私には、こういう面白くて変わった階段はとても魅力的です。

ですから、そういう理由で店を好きになったりも、するのであります(笑)。

 

※ちなみに、このブログを読んで山商蕎麦店に行こうと思われた方にご忠告をば。最初は「蕎麦大盛り」を頼まないほうが無難です。値段は同じですが、通常の三人前ほどの量がありますので!