五感で慈しむもの

2015.7.10|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2015-07-10 11.28.58

〈久々に訪れた芦屋のうつわ店で、事務所で使うお気に入りがまたひとつ増えました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は梅雨明けかと感じさせるような暑さになりましたね。そんな中、久しぶりに芦屋をあちこち歩いていたら、すっかり汗だくになってしまいました。最近ご無沙汰しているところをいくつか廻ってきたんです。

 

冒頭の写真は、阪神芦屋駅すぐそばにある、うつわのお店「bonton」さん。かなり久しぶりの訪問で、店主の横井さんに「ご無沙汰してます」とご挨拶。今日から、また新しい作品展が始まったところでした。

 

このお店で、KJWORKS阪神の木の空間で使う器をひとつひとつ選ぶのが、私の楽しみのひとつ。広くはないお店ですが、折々に違った作家さんの作品展をしておられるので、色んな作風のうつわに触れることが出来るのが魅力です。

 

といってもなかなかお伺いする時間がとれず、Facebookページで展示中の作品を見ながらため息をついていることもよくあります。でも今日からの展示は逃すまいぞと思っていたので、スケジュールをやり繰りして臨みました。

 

今日からの展示は「原 稔・依子 作品展」。私は詳しくありませんが、京都は宇治に窯をもっておられるご夫妻の作家さんだそうです。ご主人と奥さん、作風がそれぞれに違うので、今日のbontonはちょっと賑やかな感じですね。

 

その色んな風合いのうつわ達の中で、今日私が見たいと思って来たのは、原稔さんの手になる「三島手(みしまで)」でのうつわです。写真では、一番手前のガラス棚の上に並んでいる九つの椀がそう。

 

三島手というのは、細かい文様の入った器です。文様を型で押して、その窪みに白土を塗り込め、上に透明な釉(うわぐすり)をかけて焼くという、ちょっと変わったつくられかたなんです。

 

三島手の器にも色々ありますが、まず写真で見た原さんのものの表情に強く惹かれた次第。そして初日に行ってみて、その顔つき、肌触りもやはり良いと思ったので、ひとついただきました。こういう出会いは嬉しいですね。

 

うつわというのは、形と模様と色とを見る愉しみ、そしてそれを手に取っての形とテクスチュアの愉しみ、料理を盛ってみて、あるいは口につけてみての愉しみと、本当にいろんな要素をもっています。

 

鑑賞品ではなく、実用的に食事に使いながら、眼で、手で、口で愉しめる。まさに五感をもって慈しむことのできるもの、日々の暮らしを豊かにしてくれる素晴らしいものだと、しみじみ感じます。

 

今日もまた、じっくりと慈しんで使っていけそうなモノを、木の空間に持って帰ることができました。蕎麦猪口よりも少し大きめですが、今日のような暑い日に、素麺や笊蕎麦のつゆを入れて使ってみようかな。

 

そう、こんな文章を書きながら、そんな使い途をあれこれ想い浮かべるのもまた、うつわの愉悦のひとつなのであります。