仕上のしんがり

2015.4.25|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2015-04-25 15.18.46

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は高槻の木想家、いよいよ最終の「施主検査」ということで、お客さまによる仕上がりの検査をしていただきました。そしてその後、カーテンやブラインド関係の打合せも。

 

あれ、施主検査という日なのに、一人職人さんが作業をしていますよ。何やら床に定規を当てて、測っておられます。この場所は、ちょうど一ヶ月前に「にわ部屋にわ」と題して書いた、南北両側に掃出窓のある居間ですね。

 

この方は畳屋さん。いつもお世話になっているアサダ畳さんです。この居間は畳敷きで、床に寝転がって両側の庭を楽しむ、というくつろぎのスペースなんです。今回ちょっと畳屋さんとのスケジュールが合わず、今日が畳の採寸日となったのでした。

 

昔の日本家屋は、ある一定の大きさの畳を元に寸法を決めてつくられていました。ですから一枚の畳をどの場所に敷くこともでき、場所を変えることもできた。しかし今はそうなっていないので、基本的に畳の大きさは全て違っています。6帖の和室でも、厳密には6枚とも違うんですよ。

 

ましてこの部屋は、写真でもおわかりかと思いますが、真四角ではありません。一部ナナメの壁があるので、畳を敷くスペースも出隅が4、入隅が1という多角形になっている。難しいんです。

 

よくまあそんな変な形の和室をつくったものだ、と自分でも思いますが、敷地の形がこういう部屋を求めていると感じたし、その両側の庭を楽しむのに、お客さまの希望もあった畳敷きがいいと思いました。

 

それに、アサダ畳さんが少々変わった形の畳でもきちんとつくってくれるのを私は知っていますから、ついついそういうプランも思い浮かびがちなんです。あまり喜んではもらえませんけれど(笑)。

 

この不定形のスペース、長方形の畳が4枚、台形が1枚、三角形が1枚で敷き詰められる予定です。今日採寸して、お引渡しには間に合うでしょう。畳は表面が傷みやすいので、本当に現場のしんがりで、最後に入るのがいいのです。

 

今も昔も、真新しい畳が敷かれることは、何だか家を新築することの象徴のように言われたりします。それはやはり畳というもの、その上で営まれてきた暮らしの感覚が、現代の日本人にもDNAレベルで刷り込まれているからなのでしょう。

 

さあ、この現場でも仕上げのしんがりを務める畳屋さん。苦労してつくってくれた変形の畳がここに敷かれる時、ここは現場からお客さまの家になるのですね。画竜点睛のその時は、もうすぐです。