優先順位のおてつだい

2015.3.24|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2015-03-22 12.57.55

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は終日事務所で黙々と作業。KJWORKS阪神の事務所から見える山並みもなかなかよいのですが、頭には一昨日お客さまと一緒に見た敷地の素晴らしい眺望が焼き付いています。

 

冒頭の写真がそれ。お客さまと情報をやりとりしながら土地探しをお手伝いしているのですが、一度ご一緒に見ましょう、ということになったのです。不動産屋さんも合わせて、三者での候補地下見でした。

 

すぐ近くにある二つの敷地を見せていただきましたが、その内ひとつの敷地、お庭から見た遠方の山並みです。お庭から見てこれですから、家から、特に二階からだと凄い眺望になりますね。

 

しかし、眺望と合わせて考えないといけないこともあります。この敷地では、隣の家はほとんど屋根しか見えていません。それだけ隣と土地との段差が非常に大きい、ということ。おそらく5mくらいあるでしょうか。

 

その段差を支えているのは「間知石(けんちいし)」という石積みの擁壁。これは垂直ではなく少し傾けて積んでいきますから、5mの段差だとすると、一番てっぺんでは、敷地の境界線からだいぶこちらに寄ってくるということになります。

 

ということは、敷地のうちのかなりの坪数が空中に消えてしまっている、というのと同じこと。地面として使える部分が、それだけ実面積から減ってしまっているんですね。

 

また、この石積擁壁の耐久性を考えれば、家を建て替えた際の荷重が擁壁にかからないようにすべきところです。それは、家の基礎の下に杭を打つなりして、荷重をもっと深いところの地盤に伝える、ということを意味します。

 

このように、土地の実質面積が減ることと、地面の下の工事に費用が発生すること、それらを素晴らしい眺望の家を得ることと合わせて考え、優先順位を決めていかないといけません。

 

逆に、この敷地の場合は北側道路と敷地内との段差は少ない。ということは駐車場の台数を今より増やすことはしやすい。そういうメリットもまたある。これもまた検討要件のひとつです。

 

私たちのような家づくり工務店が土地探しをご一緒する意味として、そういったメリット・デメリットを家づくりの視点からご指摘できること、そして「土地に絡んで発生するコスト」にだいたいの見当を付けながらお話できること、これが非常に大きいと思います。

 

それはお客さまが優先順位をつけやすくし、土地を選ぶことに理由をつけやすくする、という効果があります。今回もそういったコスト面での話を含めたご意見をお伝えさせていただきました。

 

「総合的に判断する」とは、その要素の順位が決まってこそ。大きな出費である土地選びで、そんな優先順位づけのお手伝いをする意義はとても大きい。眺めを楽しみつつも、つくづくそう感じていた次第です。