動きにそって
ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。
今日は朝から、堺市で進行中のグループホーム「みんなのわが家 はるか」の現場へ進捗確認に行ってきました。大工さんの作業が終わってからは初めて訪れました。
それぞれの部屋の雰囲気が、最初のプランの時に思い描いたとおりにできているか、大工さんの木工事が終わった状態だと、ほぼ想像がつきます。1フロア9室のうち6室、そしてリビングダイニングからも公園の緑が素晴らしく見えていました。想定通り、素敵な景色です!
階段もきっちり設置されていて、それの上がり具合も確かめていきます。足元を見ながら上がり始めて、ふと横の壁を見て、あれ、と思ったんです。そこには冒頭の写真のようなものが、つくられていましたよ。
これは、間取りを考えるときには思っていなかったもの。壁を少し凹ませて、ちょっとした飾り棚のようにしたもので、よく「ニッチ」と呼ばれたりしています。
これはおそらく、実施設計担当の和田さんのアイデアでしょう。お客さまから何らかのご要望が合ったのかもしれません。この3つのニッチの配置、なかなかいいですね!
人が階段を上がる、降りる。その動きに合わせたように、ニッチも斜めに並んでいます。階段を上がったり降りたりしながら、そのニッチに飾られたものを楽しむことができそうですね。
階段というのは、家の中で「タテの動き」が日常的に起こる、数少ない場所です。実はそういうダイナミックな場所はあまりないので、「階段を動くとき、何がどのように見えるか」は、水平方向の動きとはまったく違っているんです。
KJWORKSでは常々、このような「タテの動き」を生む階段という場所を、うまく演出できれば、と考えています。その家を大きく印象づける、そんな動きと目線が、この階段から生まれるかなあ、なんて。
このグループホームでも、階段という面白い場所をうまく印象づける、そんな工夫がスタッフの手によってされていました。私はなんだか嬉しくて、今日は何度も上がったり降りたり、してしまったのでした。
ここにはもちろんエレベータも設置されていますが、入居者の方々のリハビリテーションの意味で、使える方には階段も活用してほしいなあ、と私としては思っています。
そんな意味でも、上がり降りがなんだか楽しくなるような、こんな階段はとても「みんなのわが家」に相応しいですね。人の動きに沿って楽しく変わる壁の景色、出来上がりが楽しみです!