古代の再現

2013.5.29|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は午前中は自宅にて作業、午後からお休みをいただき、前々から気になっていた企画展示へと足を伸ばして来ました。MIHO MUSEUMでやっている「古代ガラス 色彩の饗宴」展です。

 

展示は写真撮影ができないので、冒頭の写真は同Webから使わせていただいています。このガラス椀が今回の展示の目玉ともいうべきもの、大英博物館の至宝「スパイラルレースガラス椀」です。

 

この美しさはどうでしょう!?このガラス椀が、紀元前2世紀のものだなんて、信じられますか?2200年前の器なんです。レースガラスという、いくつもの色のガラスをねじり合わせてつくった棒を、また何種類も型に巻きつけてつくられていて、非常に高い技術がなければ、作り得ないものだそうです。

 

この器の美しさもとても楽しめたのですが、今回の展示で非常に面白かったのは、この器の「再現」がおこなわれていたことです。現代の技術をつかって、同様の技法を用いて製作をされているガラス作家さんが、全く同じ物をつくってみる、という試みです。

 

その制作風景の映像も展示の一部として流されていて、それを見ると、その驚くべき精度、高い技術によってつくられていることがよくわかりました。それも現代の技術をつかってすらそれですから、2200年前のガラス職人は、一体どのような方法でこれほどの器をつくったのでしょうか。

 

他にもいくつかの古代の技法を現代に再現する、という試みがおこなわれていて、どれも、大変に難しいもののようでした。スパイラルレースガラス椀は、新旧両方の器が展示されていましたね。本当にそっくりにつくられていて、それはそれで素晴らしかった!

 

思うに、時代とともに道具や技術が進化することと、素晴らしい「ものづくり」が出来る、ということは、必ずしも正比例しない。そこに人間の想像力がプラスに働かないと、その時代に出来るベストなものづくりは、成し得ないのでしょうね。

 

古くは4500年前、新しくても1500年前というような古代のガラスを見ることができ、その再現風景も見ることで、今日は何か「ものづくり」の一番大事な部分を再認識できた。そんなふうに感じた次第です。