四次元のまどり

2015.7.31|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

高原さんの家 完成予想図

〈今日も終日間取りづくり。立体を考えながら平面を描くのが私の志事です。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

昨日は敷地の測量のことを書きましたが、今日はその測量のデータが出来てきたので、それを使いながら終日、家の間取りを考えることに集中していました。基本設計真っ只中、というわけですね。

 

家の間取りを考えるというのは、好きな人にとっては楽しいものです。お客さまの中にもよく「住宅のチラシに載っている間取りを見るのが好き」という方がおられて、ご自分でも色々と考えられたり、ということも。

 

家づくりを楽しんでいただくことが一番ですから、それは何も悪いことではありません。でも、やっぱり私たちプロが間取りづくりで考えていることは、一般の方とは少し違います。だからこそプロ、だとも言えますが。

 

違っているというか、一般の方よりも私たちが長けているのは、平面の絵を描きながら、立体を描いているということ。空間をつくるのですからそれはあたり前なのですが、でもこれがなかなか、慣れないと難しい。

 

冒頭の写真は、以前もこのブログに登場したことのある、木想家の完成予想図です。これはプレゼン用ですが、こういう三次元の立体構築物を頭の中につくりながら、それを二次元の絵としてスケッチし、検討する。これが間取りづくりでの必須の作業になります。

 

屋根はどの方向に掛けるか、窓はどうつくって風を抜くか、天井の高さはどう設定し、どうメリハリをつけるか。階段と吹抜はどうつくれば開放感と明るさに効果的か。それらを全て、二次元の絵を描きながら頭のなかに立体で描けないと、間取りはつくれません。

 

特に、昨日の測量のブログで書いたような、高低差のある敷地に建物を計画する場合は、高さ関係の寸法も加味しながらスタディを進める必要があります。家の中にいくつもの高さが混在する間取りには、この三次元イメージ能力が最も求められますね。

 

そして、もうひとつ。今日のタイトルに「四次元」とあるのは、更に頭のなかでイメージすべきファクターがあるからです。それは「時間」という要素。一日の中の時間の流れ、一年の中の四季、そして50年、100年という時間と、家族のライフスタイルの変化。

 

昼間の風、夜の風。夏の日差し、冬の日差し。経年劣化が起こりにくい各部の納まり、暮らしの変化に追随する仕組みなど、時の移り変わりが家と家族に及ぼすことも合わせて頭のなかに描きながら、紙の上に間取りを描く。そうでないと永く住める家は出来ませんから。

 

広さや動線といった二次元の要素、高さ、抜け、光、風といった三次元の要素、家と家族に関わる時間的変化といった四次元の要素、どれも同様に大切です。今日もそんなスタディを重ね、ひとつの解が生まれました。

 

それらがうまく納まった時、頭のなかにはもう、木の家が建っています。でもそれはプロならあたり前。むしろ私たちが日々研鑽すべきは、頭の中のそれをお客さまに上手に伝えるというスキルだと思うんです。

 

これはまだまだ私も発展途上のこと。今日できた間取りも、来週しっかりとお客さまにお伝えできるよう、全力を尽くす所存です。