土地を診ていく
ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。
一昨日「土地を検索」で書いた、新しいお客さまによる家づくりのための土地探し、早速動き出しました。月曜火曜で候補地をピックアップ。今日から候補地を自分で見て回るという、実際のチェックをスタートさせています。
先のブログの通り、今回のお客さまのご要望は、「薪ストーブのある、人が集える家」です。それを実現してくれる敷地とはどんなものか。それを念頭に置いて、まず候補地ピックアップをおこないました。
ピックアップの段階では、大体のエリアと土地の面積、そしてもちろん価格も合わせて、ある程度の幅をもたせて選んでおきます。そうしないと、良い土地をうっかりチェックしそこねる可能性もありますから。
その理由は、土地もやはり建物と同じで、3Dで把握しないと、その良し悪しは全くわからないからです。例えば、道路の土地との高低差などですね。それともうひとつ、その土地を取り囲む周辺環境、どの方位に何があるか、それこそ土地の良し悪しを決める大きな要因だからです。
それは、不動産チラシの土地図面には一切出てこない情報、自分の目で、肌で感じないとわからない情報です。図面では狭い感じでも、周辺に広がりがあれば広く感じることもありますし、その逆もまたしかりですね。土地の南側には何があってどう見えるのか、それも行かないとわかりません。
そういうこともあるので、なるべく幅広く候補を挙げておき、実際に見て歩いて、ひとつひとつ確かめるということが必要になります。今日も早速、いくつもの土地を、そういった目でチェックして歩いた次第。
冒頭の写真は、今日の夕暮れ前に見た土地。この土地より高いところに家はないという、高台の敷地です。薪ストーブの煙は問題なさそうで、それは合格です。でも、隣家がすごく低いところにあるということは、高い擁壁があるということ。その安全性はどうか、それは確認が必要です。
それともうひとつ、夕暮れがこっちに見えるということは、このカメラの後方が南側、ということ。そちらは写っていませんが、かなり切り立った高低差があります。となると、少し日当たりに問題が出そうかな?とも思えました。
このように、土地をチェックして歩くということは、まさに「土地を診る」という感じで、色んな実現すべき項目について、その達成できそうな度合いを確認し、診断をしていく、そんな作業だと言えます。
もちろんそのためには「家を建てること」を前提とした診方が必要です。冒頭の写真の土地では、少しでも南側からの採光を得ようとすると、北側の擁壁に近づいて家を建てることになりそう。そうなると擁壁は大丈夫か?そういう思考の流れになるわけですね。
私たち「家づくり工務店」が土地を診るとは、そういうこと。そのたくさんの診断項目をチェックし、そこに建つことになる建物をイメージしつつ、それぞれの土地の良し悪しを探っていくんですよ。
さあ、まだ始まったばかりの「土地を診ていく」旅。しばらくはこんな感じで、色んなことを考えながらの行脚が続きます。それを続け、またお客さまにもご報告していく中で、徐々にその焦点が定まってくるはずですね。
さあ、しっかりと目を見開いて、脳味噌をフル回転させて、今は多くの可能性を自分の中に貯めこまなければ。お客さまと共に、心から納得できる答えのために!