安らぎのデザイン

2013.3.6|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家の設計士、山口です。

 

今日はお休みをいただいておりまして、以前から狙っていた「フィンランドのくらしとデザイン展」に行ってきたんです。10日までの会期、なんとかすべり込みというところで、間に合いました。

 

会場の兵庫県立美術館は、平日だというのに、ずいぶんな人出。すごい人気なのです。展示の内容は多岐に渡っていて、絵画や工芸、家具など、フィンランドの自然や文化に根ざした作品、そしていわゆるモダンデザインのプロダクトなどもたくさん展示されていました。

 

建築の世界ではアルヴァ・アアルトやエリエル・サーリネンが登場していましたが、今回アアルトは椅子や照明器具の展示がほとんどで、プロダクトデザイナーとしての紹介が主だったようです。

 

そして食器の世界のフィンランドデザインといえば、イッタラ社のカイ・フランクです。今回もガラス器、陶器など多くが展示され、そのシンプルかつ親しみやすく、しかも褪せることのないデザインを誇っていました。後は、衣服の世界のマリメッコなどの展示も。

 

他にもこの国の画家や建築家、そして国を代表する作曲家シベリウスなど、各ジャンルのクリエイター達がどのようなところに住み、そしてフィンランドの豊かな自然から大いなる恵みを受けていたか、といった展示もあり、この国での暮らし、そこから生まれる作品たち、という視点がもたれていたのが、とても興味深かったですね。

 

冒頭の写真は、チケット売り場のある広いホール。ここにご覧のような小さな小屋が建っていました。フィンランドの人たちは、こんな「森の小屋」をつくって楽しんだりしているそうで、その現物展示です。

 

コンクリート打ち放しの空間の中に、ほとんど木だけで出来ている小屋。緊張感と安心感、芸術との対峙と、自然の中のくつろぎ。全く正反対のものをそのまま形にしたようなふたつの建築が、この一枚に写っていますね。

 

森の国、フィンランドのデザインは、シャープでスッキリとしたものであっても、あるはマリメッコのような一見派手なものであっても、そこには何かほっとできる、この小さな小屋の延長線上にある「安らぎ」があるように思います。

 

木の家での暮らしを提案している私にとって、その「安らぎ」はお客さまにご提供すべき大切なものです。フィンランドデザインがもつその素敵なエッセンスを、今日の展示から心に得ることができたように思いました。