家が人に合わせる

2013.12.13|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2013-12-11 10.28.39

 

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今週、池田の住まい手さんのところへ、久しぶりにご訪問してきました。とても素敵な、築7年の二世帯住宅の木想家なのです。いつも通りの楽しいお話に加えて、今回は二世帯住宅ならではの悩みというか、考えなければならないことについてもご相談が。

 

家づくりの時、お父さんお母さんはとてもお元気で、明るい暖かい2階の方に住まわれることになりました。でもそれから7年が経ち、徐々に階段の上がり下りなどもしんどくなってこられたのでしょう。どこかのタイミングで、家の中の「人の移動」をしないといけなくなりそう、というお話でした。

 

そうなった時、当初の部屋の割り振りからどのように変えていくのか、それはそう簡単に決められるものではありません。今回のご訪問では、そんなことも色々お聞きし、私なりの考えもお話をさせていただいた次第です。

 

冒頭の写真は、この家の2階からさらに上がっていく、ロフトへの梯子(はしご)です。お孫さんが小さい時は、その格好の遊び場だったロフト。おじいちゃんおばあちゃんの近くで、秘密基地のように楽しめる場所でした。

 

でも、その頃のような使い方は、もうしばらくされていません。家の使い方が変更されるにあたっては、このロフトも上手に活用したいというお気持ちですが、その際に気になるのが、この梯子なんですね。壁に沿って垂直に付いていて、小さい子供ならいざ知らず、大人が荷物を持って、となると、上がり下りしにくい。

 

この梯子の部分は、ちょうど人の動線、通路になるところ。そんな場所に梯子がでっぱってくると、特に小さかったお子さんには危ない、ということで、壁付けのタイプになったのでした。でも、今やもうそんな小さい子は家の中にいませんし、梯子が出ていても、大人なら問題なくそれを避けられる位置関係です。

 

では、梯子は斜めになって上がり下りしやすいタイプに付け替えることにしましょうか。他に上がりやすい場所はないし、この位置で梯子を変えるのが、いいと思います。そんなことをお話してきました。他にも、使い方の変更のタイミングでやっておきたいことを、いくつか。

 

建てて何年も経って、ご家族もそれぞれに年齢を重ね、家の中での暮らし方もそれぞれに変わっていきます。それに応じて家の中の設えも、変えるべきところは変えた方がいい。人が家に合わせる部分と、家が人に合わせる部分、どちらもあるべきだと感じます。

 

暮らしの中で完全に未来を読み切るのは難しいことですし、永く住むためには、あまり極端に造り込み過ぎず、後から手を入れられるように考えておいてちょうどいいくらい。そして木造住宅は、そういった模様替えや設えの変更などがし易い構造だと思います。

 

この梯子も、建てた当初はこれで良かった。でも今はこの形でないほうが、これからの暮らしに合っている。人の変化、暮らしの変化に合わせて家をバージョンアップしていくことはとても大切なことですね。

 

そのタイミングをお客さまとのお話の中で見つけていくこと、そしてコストも合わせてそのバージョンアップの中身を話し合い、詰めていくことも、私たちKJWORKSの「家守り」の要点だと言えましょう。