山吹色の酒神

2014.4.25|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2014-04-23 16.13.52

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

昨日このブログに書いた「インテリア末永」さん。そのご訪問前に、実は近くにある有名なスポットへ立ち寄ってきたんです。それは、「東の賀茂、西の松尾」と並び称される京都最古の神社、松尾大社です。

 

ご存じの方もあると思いますが、ここ松尾大社は「酒の神様」としてつとに有名です。『夏子の酒』という漫画を読んだ方は、そこに頻繁に「松尾さま」が出てきたのをご記憶でしょう。酒造りの蔵に必ずおられる神様、その社がここ、松尾大社なんですね。

 

私も最近はすっかり日本酒党で、色んな酒を嗜んでいます。また、同行した「暮らしに関わる志事」の仲間三人の集まりでも、楽しいお酒は欠かせません。というわけで、本題の前に、お酒の神様に手を合わせていきましょう、となりました。「これからも美味しいお酒が飲めますように」というわけです(笑)。

 

松尾大社の由緒によれば、5世紀頃に渡来した「秦一族」が松尾山の神を氏神としたのがその始まりだそうです。そして室町幕府のころ、商売が活気づいた京都で、秦一族がつくった「都の酒」が評判となった。それがもとで、その氏神が「酒の神」と称されるようになったとか。

 

江戸時代になると「伏見の酒」が「下り酒」として全国を席捲するようになり、伏見の蔵が崇める松尾大社の評判もますます高まって、という風に、全国的に松尾さまが崇拝されるようになったということです。

 

そんな松尾さまに参拝をさせていただいたのですが、ちょうど境内は「松尾祭」の時期。もうひとつのこの神社の名物である「山吹」が、あちこちでその八重の花をたくさん付けていました。もう、その見事なことといったら。

 

冒頭の写真は、大社の楼門手前で咲いていたもの。たわわに実るように咲く真ん丸な花、美しい形をした葉、そして上部には楓の新緑。なんともはや清々しい雰囲気で、思わず深呼吸したくなりますね。

 

日本酒を嗜んでいるとわかるのですが、無色透明の酒と同じくらいに、酒に色がついているものもあるんです。「熟成酒」と呼ばれる長期貯蔵のものには、特に多いですね。それらはどれも、「山吹色の酒」と呼びたいような色合い。

 

それもあって私には、この松尾大社に山吹の花がたくさん咲いているのは、なんだか偶然ではないように思われました。その山吹色の酒のイメージがあるので、とても自然なことのように感じられたんです。

 

色の名前になるほどに、古の昔から日本に咲いている山吹と、同じく古来からの酒づくりの神さま。なんだか、そういう意味でもとてもお似合いですよね。

 

参拝を終えた後もしばらく境内で時を過ごします。その新緑、花、水、社が一体となって醸しているものを胸いっぱいに吸い、その魅力にほどよく酔ってから、上機嫌で本来の目的地へ動き出した私たちでした。