川に生きる根

2014.4.16|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

image

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS 木の家の暮らしプロデューサー、山口です。

 

今日は石垣への社内旅行2日目。昨日も少し書きましたが、オプショナルツアーの「三島巡り」というのにスタッフ9人と参加してきました。

 

三島というのは、まず西表島。それからそのすぐ横にある小さな島、由布島。そして、古い街並みで有名な竹富島です。その中の西表島で、とても不思議な植物に出会いました。

 

冒頭の写真がそれ。マングローブ、という名を、皆さんもお聞きになったことがあると思います。しかし、私も今日知りましたが、マングローブというのは木の名前ではないんだとか。

 

写真の場所は、西表島の仲間川です。この川は流れの高低差が非常に少なく、海に流れ込む力が小さいため、潮の満ち引きによって、かなり上流まで海の水が入ってきます。

 

そういう、真水と塩水が混じり合う場所を「汽水域」と言い、マングローブというのは、その汽水域に適応した植生をもつ樹々の総称、なのだそうです。それぞれの木には別に名前があるんですね。

 

それにしても冒頭の写真、不思議な光景です。川から木が生えている。しかもよく見ると、木の下の水面から、何やら尖った枝のようなものが、ツンツンと飛び出していますよ。

 

このツンツンは、「気根」というもの。塩水の混じった汽水からは、木の生育に必要な酸素を取り込むことが難しいため、それを補うために、空気中に根が飛び出てくるのだそうです。

 

他にも、潮の引いた時に木が倒れてしまわないように支える役目をもった、人間が膝を折ったような形をした根や、横に伸びた枝を支えるため、枝の途中から出てきて支柱のようになる根など、マングローブ林では、植物の根が特殊な進化を遂げていました。

 

職業柄、色んな樹木を目にします。しかし今日の離島巡りでは、今まで見たことのない、この地の気候風土に適応した樹々のあり方に、驚き、瞠目の連続だったのです。

 

植物の生き方というのも、動物と全く同じだなあ。そう感じました。多種多様に進化して、その場所のありように寄り添い、その場所の一部になっていくんですね。

 

川に生きるため、その特殊な根をしっかりと張り、川面に立つ樹々の姿。マングローブ林に囲まれた川を遡っていく船の中で、私にはその樹々が、何故か人の姿に見えて仕方ありませんでした。