度量衡のみえる化

2015.4.9|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2015-04-08 13.07.10

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日もお江戸での企画展示から、昨日詳述しなかった分について少し書かせて下さい。最後に行った、東京ミッドタウンの「21_21 DESIGN SIGHT」でおこなわれていたものです。

 

「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」と題したこの展示、昨日も書きましたが、こう謳われています。「単位で遊ぶと世界は楽しくなる。単位を知るとデザインはもっと面白くなる。単位というフィルターを通して、私たちが普段何気なく過ごしている日常の見方を変え、新たな気づきと創造性をもたらす」と。

 

日常、あたり前のように使っているメートルやグラムなどの「単位」という視点でさまざまなものを見直してみる、という試みのようです。冒頭の写真はその一風景。美術品の展示ではないので、写真OKでした。

 

事前に「単位展」と聞いて、私の頭のなかには、いわゆるメートル法と尺貫法、ヤード・ポンド法などの違った度量衡の比較であったり、あるいはジュールとkcalのようなSI単位系と重量単位系の比較とか、それらの歴史的背景などが扱われているのかな?と想像していました。

 

でも、実際にはそんな小難しい内容ではなく、単位というものに着目してモノゴトを見るとこんなに面白い、というような「視覚化」を主とした内容のようで、私もほっと肩の力を抜いて楽しむことが出来ました。

 

ちなみに度量衡(どりょうこう)とは、度は「長さ」および「さし(ものさし)」、量は「体積」および「枡(ます)」、衡は「質量」および「秤(はかり)」のことで、物理単位のことを表した言葉です。

 

私は木の家をつくる志事で、この世界にはまだまだ日本の度量衡である尺貫法が生きています。「サブロク」とは三尺×六尺のこと、といったように。今回の展示にも、大工さんが使う「曲尺」の使い方、その古来からの智慧が説明されていました。

 

また、冒頭の写真にある、青い山と赤い山。これはいわゆる紙の「A版」と「B版」の比較。こうして実際にその大きさの紙を積み上げることで、美しく視覚化されています。これは厳密には単位ではなく「規格」なのですが、面白いですね。でも、Aが国際規格でBが日本規格(和紙の寸法)だということも、今の若い方は知らないのかなあ。

 

個人的には、その国に古来からある度量衡は活かし、使い、遺すべき、と思っていますが、そんな私にも楽しめる展示も色々ありましたよ。上述の曲尺のことや、「和算」のことなど。

 

いや、これから行かれる方のために、これ以上はやめておきましょう。

「見える化」を突き詰め、観るだけでなくインタラクティブに体験も出来る、とても面白い展示でした。本来は厳密な「単位」の世界を気楽に楽しみ、その世界へといざなう魅力を感じましたね。