想い出を救うひと

2015.3.11|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

shashin

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は3月11日。あの東日本大震災から、今日で丸四年です。私もその時間には黙祷をし、そして彼の地の今を想っていました。今日は、そんな被災地での活動で、私がかねてより素晴らしいと感じていたものを、その節目の日にご紹介します。

 

冒頭の写真、四年前の震災で、被災された方々がもっておられた写真たちです。ご家庭にあったアルバムも同じく津波の泥にまみれ、汚れて、そして持ち主と離れ離れになってしまいました。

 

その写真、すなわちそこに写っている方々の想い出を、その持ち主に返そうという活動を起こした企業があります。光学機器のリコーです。同社のHPにはこの活動について、こう書かれています。

セーブ・ザ・メモリープロジェクトは、2011年に発生した東日本大震災において実施された心の復興支援活動です。」

 

地震のあとに襲ってきたかつてない規模の津波。それによって流され、汚れてしまった膨大な量の写真を回収し、一枚一枚洗浄して、それをスキャンしてデータベース化していく。その数なんと40万枚以上。その作業は、まさに果てしないものだったと想像できます。

 

そしてそのデータベースを被災者の方々がWEBブラウザで検索できるようにし、「写真を探す」ということを可能にしました。この方法によって負担の軽減と発見率向上が実現し、今までに約9万枚が持ち主の手に帰ったといいます。

 

おそらく、このような取り組みがなければ、すべての写真は失われてしまったことでしょう。「写真」に携わる企業として、その「想い出の記録」という意味を消失から救い、持ち主に届けるというのは、まさに言うは易し行うは難しの、凄まじいまでの膨大な営みの結果ですね。

 

リコーのこの素晴らしい活動はまた、このたびWEB上にその全てが記録されました。それを読む(見る)と、この「セーブ・ザ・メモリープロジェクト」のもつ意味の大きさが伝わってきて、読むものの胸を打つのです。

その目次の一部は以下の通り。上記リンクから是非皆さまも読んでみてください。

第二章 セーブ・ザ・メモリープロジェクトの全体像
(1)被災写真の回収
(2)写真の洗浄と乾燥
(3)写真のスキャン=デジタル化
(4)データベース化
(5)写真のパッケージングと返送
(6)写真センターの開設
(7)写真展示・パソコン検索
(8)Web写真検索サービスsavethemeory.jpの機能
(9)写真の発見と返却

 

失われた写真を復活させるということは、単にその一枚が戻ってくることとは全く違いますね。その救われた想い出たちが見つかった時、どれほど被災者の皆さま方に元気を与えてくれたことでしょうか。まさに「心の復興支援」そのものではありませんか。

 

私自身は、阪神淡路の震災とくらべて距離もあることから、どうしても東日本大震災について近しく意識することが少なくなりがちです。しかし、このような素晴らしい活動を見るにつけ、皆でその教訓を後世に遺すということの大切さを、反省とともに改めて想うのです。