折り合いをつける技術

2013.9.18|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

箕面の如意谷というところで進んでいるマンションのリフォーム工事も、佳境に入ってきました。今日は朝から現場へ赴き、進捗確認です。

 

このリフォーム工事は、水廻りの変更を主としたもの。マンションの狭いユニットバスをもう少し大きいサイズのものにしたい、クローズな感じの対面キッチンも、もっとオープンに、リビングダイニングとつながりをもてるようにしたい。お客さまのそんなご要望を、形にしていく工事なんですよ。

 

今日の段階で、既にユニットバスは新しいものに入れ替わっています。冒頭の写真は、既存のキッチンと、その手前に合った壁を撤去したところです。ここへ明日、あたらしいキッチンが設置されるのですが、その前のこういう状態も、あまり一般の方はご覧になったことがないかと思い、掲載してみました。

 

以前、「マンションならでは」と題して、マンションのキッチンリフォームの場合に、一戸建てとはまた違った検討事項がある、というお話をしましたが、このマンションも同じです。設備業者さんと一緒に、事前に綿密な調査をしておいて、そこから発注や工事をスタートしています。

 

この写真を見ても、排水の太い配管は画面右手へ、給水の細い配管は画面左側から来ています。給湯配管は下から、電気配線は上から。そして画面右上の垂れ下がったダクトは、レンジフードからの排気ですね。

 

このような既存の配管、配線について、マンションの場合は上下階との関係もありますので、そう大きく位置変更するわけにはいかないのです。レンジフードのダクト位置も、コンクリート梁に穴を空けて設置しているので、変えるわけにはいきません。

 

今日の見た目はちょっとよろしくありませんが、この今ある設備にできるだけ合わせる形で、新しいキッチンは設置をしなければいけない。そこが頭の使いどころ、というわけです。

 

特に今回は、もともとキッチンを囲っていた壁がなくなりますので、そこにあったコンセント、スイッチ類は、付く場所がなくなります。その移設先も決まっていますが、そこへ電気配線もルート変更しないといけないわけです。そのルート確保も、電気屋さんと細かく打合せをし、何とかおさめることができました。

 

リフォーム工事はこのように、新築と違って、「元々ある設備機器、配管、配線類」のことをよく理解し、それをふまえて充分に検討して、これらとの折り合いを上手につけることが、非常に重要です。

 

しかしそれは、解体が始まってみないとわからないことがほとんど。だからこそリフォーム工事の現場管理は、「その場で機転を利かせ、アドリブで進めていく能力」が求められることになります。全てを一からつくる新築よりも、リフォーム工事のほうが、経験豊富な人が必要、というのは、そういうことなんですね。

 

今あるもの、リフォームで新しくなるもの。双方をしっかり把握して、それをまとめあげていく。リフォーム工事とは、新旧の折り合いをつける技術である、とも言えるのでしょうね。