日本的な装置

2015.6.7|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

森のほいくえんにスノコを納品

〈森のほいくえんに靴ぬぎ場用のスノコを納品しました〉

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は、伊丹市にあるKJWORKS設計施工の「森のほいくえん」へ、かねてよりお聞きしていた品を、お納めしてきました。園児たちがいる日には施工には入れませんので、こちらでの志事は日曜ばかりです。

 

もう何度も日曜日に入らせていただいているので、お施主さまも信頼して任せてくださっています。今日は大工さんと二人で、上がり框の前に木のスノコを設置してきました。

 

冒頭の写真はスノコを設置完了したところですが、その前に園児たちの下足入れが、こっちを向いてありますね。そう、このスノコは、園児たちが靴の脱ぎ履きをする時に踏んで歩く場所になるんです。

 

スノコを引く前は、手前に見える黄色い床と同じリノリウム張りで、色を緑に変えていました。色の切り替えで上下足の履き替えが出来れば、という意味合いだったかと思いますが、やはり同面同素材の床で使用を切り替える、というのは難しかったのでしょう。

 

ということで、その下足入れと同じ赤松集成材を使ったスノコを置くことになったというわけです。これなら段差もできるし、室内側の床に近い素材になるので、わかりやすいですね。

 

Wikipediaではスノコ(簀子)は「太い木の角材の上に薄い木の板を直角に打ち付けたもの」とありますが、KJWORKSではホームセンターにある押入れ用スノコのような薄い寸法のモノはつくりません。

 

今回つくったのは、奥行53センチ、長さ130センチのスノコを3つ。材質は目の前にある下足入と同じ赤松集成材で、床板の厚みは20ミリです。小さい子どもたちが踏むと言っても、これくらいはないと頼りないですから。

 

この3月にも、マンションのバルコニーに桧材のスノコを設置しました(ブログ「置くアウトドアリビング」参照)。今回もまた違う材質、違う寸法でつくったわけですが、つくづくこのスノコというものは、日本という国、日本人の気質にあったものだなあ、と思うのです。

 

間を空け、少し浮かせた板であることで、木がべちゃっと他の面にくっついてそこから湿るのを防ぎ、湿気を抜けやすくする。しかもそれは、「木」という日本人にとって神聖なものを不浄なものから離す、という意識と無関係ではない。

 

そして、設置と取外しが自由であることは、ひとつの場所をいろんな用途に使う、空間の可変性を重要視する日本人の好む装置であることを意味しています。

 

さらに今回の場合は上記に加えて、床の段差で格式や人の振舞いを変えるという、日本人のDNAに刻み込まれた方法も併せて採用されることになる。私はマンションの「同じ面の玄関」が苦手ですし、今回もこの方が自然だと感じます。

 

園児の皆さんが少々荒っぽく使っても全然OKな、丈夫なスノコ。まあ、上のような小難しい話でなく、子どもたちには単に「木の床が広くなった」と思って楽しんで使ってくれれば嬉しいことですね。