旬の屋根

2013.10.5|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

ようやく涼しくなってきました。そうなると、外を歩くのが心地よくなってきますね。私も街歩きが好きで、休みの日などは、用事のついでに、ちょっと周辺を散歩のように歩いてみたりします。

 

先日、阪急芦屋川駅へ向かって、夕方の涼しい風の中をのんびり歩いていた時のこと。道沿いにいきなり、とんでもないものが表れました。冒頭の写真がそれです。

 

草の屋根!それも、満開の秋桜(コスモス)の屋根!思わず「うわっ!」っと声が出てしまいました。「緑化屋根」と言って、手法としてはかなり浸透してきているものではありますが、いや、このインパクトは凄い!

 

芦屋川駅周辺といえば、なかなか高級な住宅街です。周囲にもすごく立派な家や、いかにも高級な感じのマンションがたくさんあるのです。その中に、いきなり、唐突にこの屋根ですから。

 

建物そのものも、何だか無性に懐かしいような、暖かみ溢れる雰囲気です。木をたくさん使い、左官仕事の壁で、ちょっと荒い感じにザクッとデザインされたその表情と、この草の屋根がまあ、似合うこと!驚いた後、思わず笑みがこぼれてしまうのです。

 

KJWORKSの木想家とは、おなじような素材を使っても、ずいぶん違うデザインですね。確かに、木想家のすっきりしたデザインには、草屋根は似合いません。この建物を設計された方は、その辺りをしっかりとわかってつくっておられるのだと思いました。

 

そう言えば、神戸の方に「草屋根」を得意とする女性の建築家さんがおられると聞いたことがあります。その方の作品かなあ。それにしても、この秋桜の満開のタイミングでここを街歩きするなんて、いやあ、ついてる(笑)。

 

ちなみにこの建物は、カフェでした。「麓(ロク)」という名前のお店。しかし私は、この直前にお茶をしたばかりでしたので、もう喫茶は遠慮することに。あれ、タイミング、良かったのか悪かったのか?という感じですね。

 

建物の屋根に「季節」がある。そんなものはなかなかありません。ある意味非常に貴重な建物に、そしてちょうど旬を迎えた屋根に、思いがけず出会うことが出来ました。

 

これだから、気候のいい時期の街歩きは、やめられません。街はとても面白い。そして建物とは、建て主のものというだけではなく、その土地がある街の一部でもあるのですから。

 

雰囲気がよく、歩くのが楽しい街。そんな街づくりの一部としての木の家づくり。それもまた、KJWORKSの大きなテーマなのであります。