最初からあったように

2015.4.15|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2015-04-15 10.09.28

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は朝から、宝塚にある築三年の木想家へお伺いしてきました。住んでみてやっぱり必要を感じてご依頼いただいた、造付け収納家具を取り付けに行ってきたんです。

 

冒頭の写真がそれ。ものを飾れるカウンターの下に、A4サイズの書類が入る浅めの収納が付いた家具です。これが、今は手前にどけているダイニングテーブルのすぐ横にくる形。

 

写真左側は、これも造付けの製作キッチンで、表面材はブナ、カウンタートップは赤松集成材にウレタン塗装。そして右下に見えるダイニングテーブルは、厚さ4センチもあるブラックチェリー材です。

 

今回はその間に造付ける家具ということで、その両方とのマッチング、フィット感が重要なポイントでした。実は昨年12月にご依頼いただいてから、ずいぶん色々と検討を重ねて、製作と今日の設置にいたったので、私も感激です。

 

下の収納部分の表面材は、横にあるキッチンと合わせてブナ材を使い、しかもちょっと赤い色目のモノに。それは、天板はキッチンに揃えないで、テーブルに合わせていくからです。出来れば一枚の無垢板で、テーブルとの質感の競演といきたいところ。

 

しかし、奥行27センチ、長さ2.4mのカウンターを一枚でつくれて、高額でないちょうどいい板がなかなか無いんです。ある意味ちょっと中途半端な寸法なんですね。本社倉庫の在庫をチェックし、あちこち聞いてみて、最終的に見つけたのが、今日設置されたブラックチェリーの一枚板でした。

 

私のKJWORKS阪神の事務所にも、あちこちにブラックチェリー材が使われています。何十枚という板を在庫としてもっているからですが、どれも幅が20センチ前後で、それを継ぎ足して(横ハギと言います)使うことがほとんどなんです。

 

このお宅のテーブルも同じく横ハギでした。でも、奥行27センチを2枚横ハギではつくりたくない。そう思ってすべての板を倉庫の奥に潜って調べ、一枚だけ27センチが取れるものを発見した、という次第。それまでにだいぶ時間がかかりましたが、その甲斐はありました。

 

そして設置の方法にも「フィット」を大切にしています。通常後づけの造付け家具は、少しだけ小さめにつくっておき、出来た隙間を「フィラー」という別材で埋めて合わせるのですが、今日の家具は採寸の精度を高めて、ドンピシャの寸法で納めているんですよ。

 

素材のマッチングと、寸法によるフィット感の工夫で、お客さまからも笑顔でお褒めのお言葉をいただきました。「最初からあったみたいですね」と。

 

これ、このような家具の志事で私たちが一番嬉しくなる言葉です。今までの試行錯誤の苦労が吹っ飛ぶ、ありがたい一瞬を味わわせていただきました。