武士の実情

2013.4.13|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

『江戸300年「普通の武士」はこう生きた -誰も知らないホントの姿』 八幡和郎・臼井喜法共著  ベスト選書

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

時々、「江戸時代」と呼ばれる頃の日本に行ってみたいと思うことがあります。それは例えば、スマートフォンで通信しつつ、パソコン画面とにらめっこで仕事をし、電気ポットで沸かしたお湯でコーヒーを飲んでいる、そんな時です。

 

こんな贅沢な、高エネルギー消費極まりない生活って、本当に必要なのかなあ?そんなことを思う時です。

 

「電気」というものがなかった時代と今、人間の生活は大きく変わっています。完全リサイクル社会だと言われる、全てが太陽エネルギーだけから生み出されていた江戸時代の暮らしって、実際にはどんなものだったのか。

 

「江戸学」などという言葉も近年聞くようになり、上記のようなことを扱った本も種々出ていますね。本書もそのひとつで、「普通の武士」とはどんな暮らしをしていたのか、その一端を知ることのできる面白いものです。

 

エコロジー面での記載はあまりありませんが、武士の教育水準、あるいは御役目以外の「内職」の事情など、かなりナマなことが色々と書かれていて、やたらと理想化されがちな「武士」の、もっと人間としての姿が見えてきてとても興味深いですね。

 

私たちKJWORKSがやっている木の家づくりというものも、江戸時代と変わっていない部分あり、大きく変貌している部分あり、という状態だと思います。古いもの全てが良いわけではありませんから、進化したものを取り込みつつ、良いことは維持する。温故知新の気持ちが大切だと思います。

 

人の暮らしそのものも、そうだと思うのです。木の家づくりに通じる、「自然と親しむ暮らし」を旨とするならば、やはり江戸時代の人々の暮らしから学び、温故知新すべきことは、色々とあるはずですよね。

 

ついついあたり前になっている私たちの「便利すぎる暮らし」を相対化して見なおす意味で、江戸を扱う本は読んで損はない。私はそう思っているんです。