残せるものは

2013.3.25|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家の設計士、山口です。

 

明後日から、吹田の二世帯住宅がまず解体から着工することになっています。今日はその最終の下見と既存建物の確認をおこなう日でした。

 

解体される建物の確認と、近接する家の現状調査をしました。解体工事による振動などで影響があった際に、わかるようにしておくためですね。

 

調査は無事に終わったのですが、私には今日、どうも庭の一角に生えている、このハナミズキが気になって仕方ありません。お客さまのご意向では、植栽も全部撤去してしまっていい、ということでしたが…。

 

ハナミズキ、桜の季節の次に主役になって、美しい花を見せてくれますし、秋にはまた葉が美しく色づいて、それも目に楽しいものですよね。

 

確かに、建て替え後の家は今よりも広くなるので、庭が狭くなって、この木も建物に一部当たってくるかもしれません。でも、枝を一部払ってでも、残せるものなら、残したいなあ。

 

二世帯住宅の上下階、どちらからも楽しめそうですし、二階の南側にあるバルコニーのすぐそばに、上を向いて咲くハナミズキの花があるなんて、とても素敵ではないですか。

 

お聞きしたご意向とは違っていますが、意を決してそのことをお客さまに進言しました。するとお客さまも「全部取らないといけないと思っていた。残してくれたらありがたい」と。私と同じ気持だったんですね。

 

私は何だかほっとして、早速スタッフにそう伝えました。解体着工時にもう一度枝ぶりや位置関係を確認して、どう残すかを決めることにしました。

 

実は今回、他の部分でやむを得ず撤去する樹木が多くあるんです。樹木も生きているのだから、私としては正直つらいことです。その中で、残せるものは、残したい。

 

今日はそんな提案が、ぎりぎりのところで出来てよかったです。いや、間一髪という感じでしたね。

 

現場は、明後日から解体がスタート。でも今日の話をうけて、私の脳裏には、バルコニーからハナミズキの花を眺めているご家族の姿が、今やもうありありと浮かんでいるのであります(笑)。