段をあつめて

2014.3.13|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2014-03-13 11.59.26

 

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は打合せなどの合間を見て、芦屋の家具店、Jqualiaさんへとお邪魔してきました。今やっている「36展(さんろくてん)」という展示を観つつ、KJWORKS阪神のことを含め、店主の松下さんご夫妻と色々とお話してきたのでした。

 

冒頭の写真がその様子。小さな階段のようなものがいくつも並んでいますね。まさにその通りで、「36展」というのは、階段の段板(踏む板)の展示会なんです。ん?段板???

 

まあ、それだけではよくわかりませんね(笑)。簡単に言いますと、36段ある階段が、全て違う板で出来ている、そんな建物がこれから出来るのです。その段板が、建物に取り付けられる前に展示されているわけですね。

 

その建物は、大阪にできる、株式会社フォームレディさんの新社屋。「モノに心を」を合言葉に、素敵なものづくりを応援し、そのモノたちを扱っておられる問屋さんです。白いホーローのシリーズ「KAICO」など、私もとても好きなものです。

 

その新社屋は4階建てで、12段で上がり切る階段が、3つあります。そしてその社屋の設計者が、フォームレディさんともつながりの深い、小泉誠さんです。フォームレディさんと小泉さん、両者に関わりのあるものづくりの方たちから、新社屋へのお祝いとして、階段の板が集まってきている、という次第。

 

Jqualiaの松下さんも小泉さんと親しくされていて、関西での建設ということで、今回の企画のまとめ役として奮闘してこられました。先日、「壁の絵を見て」とこのブログに書いたのも、この36展のオープニングパーティーだったのですね。

 

無垢の木、それも様々な樹種を使った段板がたくさん。無垢でないもの、焼き物を一部使ったもの、中にはステンレスのものなど、提供された方々の個性を反映して、本当に色んな板が並んでいますよ。私も木が好きなものですから、しばらく見比べて楽しませていただきました。

 

いやあ、たかが階段の板とは言っても、自分がその一枚だけを提供する、となると、やはり「自分らしい一枚の板」とは何か、皆さん自問されたのでしょうね。一枚も同じものはなく、それぞれに工夫が凝らされています。また、その展示のための設えも、木の端材などを無駄なく使った、とても好感がもてるものに仕上がっていて、感心しきりの時間だったのです。

 

フォームレディさんの仕事は、日本各地のよきモノづくりとお客さまの間をつないでいくこと。そしてその仕事がおこなわれる事務所に、全国各地から、腕の見せどころとばかりに、素晴らしいものづくりの結晶が集まってくる。

 

それはまた、施主であるフォームレディさんのこれからの仕事になんらかの影響をおよぼすでしょう。そんな中からまた新たな「モノづくりとお客さまとの繋がり」が生まれてくるかもしれません。

 

そう考えると、今回の企画は、単なる「新しい事務所の部材を集めてくる」ということ以上の大きな広がりをもつものだと感じました。「段」を集めて、その結果として、それぞれの商売の「縁」が集まってきている。

 

モノづくりのパートナーたちが、そんな縁で新たな繋がりを生んでいく萌芽を観て、私自身のKJWORKS阪神の志事の始め方にもまたひとつヒントをいただいたような、そんな気がした展示会でした。