水廻りの行方

2014.2.9|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日、また新しいリフォームのご相談を受けて、ご計画のマンションの下見へとお邪魔してきました。そこは、「メゾネット」というタイプの、マンションなのに家が2階建てという、珍しい住まいでした。

 

若いご夫妻のお考えは、まずは壁に向いて設置されているキッチンを、対面型に変えてしまいたい、ということ。できればアイランドキッチンがいいな、そんなお話でした。

 

でも、ちょっとお待ちください。一戸建てのリフォームであれば、キッチンの位置の変更はかなり自由にできます。しかし、マンションのリフォームの場合、キッチンをはじめとした水廻りの位置変更は、とてもしにくいのです。

 

なぜ一戸建てではしやすくて、マンションではしにくいのか。それは「配管」の問題なのです。給水管、給湯管、ガス管、そして排水管。キッチンや水廻りからは、目に見えないところで配管が走っています。上水道から、ボイラーから、そして下水道へと。

 

一戸建ての場合、一階の床下にその配管スペースが充分にあるのが普通です。ですから、水廻りの位置も変更しやすい。対してマンションは、床のコンクリートの下はもう別の家ですから、配管スペースに限りがあるんですね。

 

マンションで、洗面所からお風呂へかけての床が、廊下よりも10センチ以上高く、段差になっているものをよく見ますよね?あの段差の中こそが、その配管スペースなんです。コンクリートの上で配管すると、そうなるわけですね。

 

今日のお客さまのご要望である「アイランドキッチン」も、そこにシンクやコンロがあるならば、そこから「一段高い床の下」へ向けて配管が必要になります。でも、アイランドとは島ですから、それは非常に難しい。床全体を嵩上げするしかない、ということになってしまいます。

 

実際の場所でそのことをご説明し、それならどうする?ということで話し合った結果、今の壁向きのキッチンとは90度方向を変え、一端が壁に付いた対面型のキッチンをつくることにしました。これなら、キッチンの中を通って、今ある「一段高い床の下」へとスペースがとれそうですよ。

 

キッチンをつくり変え、ダイニングの位置も、それに合わせて畳のスペースを取り込んでリビングも拡張する。そんなリフォームの姿が、今日の話し合いで段々と顕になってきました。現地でそれをやることで、とてもイメージしていただきやすくなります。

 

冒頭の写真は、じゃあどんなキッチンをつくる?という話の時に色々とお見せした施工事例の中から、お客さまが最も気に入ってくださったもの。とても清楚な感じの漂う、シンプルで素敵なキッチンですね。

 

マンションならではの制約をよくわかった上で、そこからどれだけ羽ばたけるか。コンクリートの建物のリフォームは、出来ないこともあり、またし易いこともあり、一戸建てとは違った目線で臨む必要があって、それがまた面白いのですね。

 

今日のお話からそんな面白さが、そしてリフォーム成った家の楽しさが、お客さまへと伝わっていますように!