眼福の旅

2015.4.8|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

マネ自画像

『自画像』  エドゥアール・マネ筆

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

昨日の午後と今日いっぱい、東京に行ってきました。今回はちょっと本来の用事以外に時間をとって、いくつもの企画展示を観てきたんです。東京でのアートの休日、というわけですね。

 

といっても時間は限られているので、そんなにあちこち移動するわけにはいきません。場所をしぼって、昨日は東京駅界隈で2つ、今日は東京ミッドタウンで2つ。合計4つの興味深い企画展、今日は画像多めで並べてみましょう。

 

1.ブリヂストン美術館 「ベスト・オブ・ザ・ベスト展」

この5月18日から休館して建物の建替えに入る同館、その最後のベストラインナップの展示。印象派が多く、私が最も感動したのは、冒頭のマネの自画像でした。私とほぼ同じ年のマネの姿、その矜持が観るものに迫るようですね。

 

2.三菱一号館美術館 「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展 」

民間からの寄贈による膨大な作品を蔵する同館。まさにアメリカが誇る珠玉の印象派作品群の展示でした。大好きなドガの作品と、そして「空の巨匠」ブーダンにも惹かれました。

ドガの踊り子

『舞台裏の踊り子』  エドガー・ドガ筆

 

ブーダン

『トゥルーヴィルの浜辺』  ウジェーヌ・ブーダン筆

 

印象派の画家たちは、史上初めて「描くことそのものの喜びを描いた」人たち、という赤瀬川原平氏の言葉を知ってから、私は印象派絵画の見方が変わりました。観ながら当時の「革新」を感じることが面白くなったんです。

 

3.サントリー美術館 「若冲と蕪村 展」

これも大好きな伊藤若冲の作品が、同じ年に生まれ、一時は京都のすぐ側に住んでいたという蕪村と並べて語られるというので、興味津々で臨んだ展示です。

 

若冲 涅槃図

『果蔬涅槃図』  伊藤若冲 筆

 

兎

『涼夜兎図』  与謝蕪村 自画賛

 

若冲の絵については語るときりがないほど好きなのですが、今回はそれに加えて、上のような蕪村の「俳画」がとても楽しめました。何か飄々とした絵、そしてこの文字がとても面白い。「涼しさに麦を月夜の卯兵衛哉」という句だそうで、今回は蕪村の「文字」のファンになった次第。

 

4.21_21 DESIGN SIGHT 「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」

これは絵画の企画展ではありません。以下のような主旨の、モノの展示です。カテゴリーが違うので、詳細は別稿に譲りましょう。

「単位で遊ぶと世界は楽しくなる。単位を知るとデザインはもっと面白くなる。単位というフィルターを通して、私たちが普段何気なく過ごしている日常の見方を変え、新たな気づきと創造性をもたらす展覧会です。」

 

どれも、作品たちを鑑賞する時間をゆっくり確保したいから、移動を減らす意味で近くの2館をセットにして観る。その目論見がうまくいって、今回はとても有意義な時間、眼福を得られた旅になりました。

 

大阪に帰っていま、このブログを書きながら、観てきた作品たちを反芻して楽しんでいるのです。やはり素晴らしい芸術との出会いは、私のチカラの源なんですね。