神の眼

2014.3.7|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2014-03-05 14.44.17

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今週、平日のお休みを利用して行ってきましたよ、ついに!国立国際美術館の「アンドレアス・グルスキー展」です。その作品の実物を観るのは初めてで、楽しみにしていた展示でした。内部は撮れないので、冒頭の写真はその展示の入口部分です。

 

アンドレアス・グルスキーは、ドイツの写真家です。私もあまり詳しいわけではないのですが、オークションハウスのクリスティーズで、史上最高の値がつけられた写真の作者、ということくらいは何となく知っていたんです。

 

その作品の名は「RehinⅡ(ラインⅡ)」。ライン川を撮ったものですが、その落札額はなんと430万ドル!史上最も高額な写真、というわけですね。ちょっと言葉では説明しづらいので、画像を。

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これです。サイズは190センチ×360センチとかなり大きいんです。約四帖の写真ですね(笑)。一見なんということのない風景、でも、こんな風に見える場所って、本当にあるのかな。そんな気がしませんか?

 

実はグルスキー氏の作品には、微細な部分に至るまで徹底したデジタル処理がされているんです。この「Rehin Ⅱ」も、川の周囲にある「邪魔なもの」は全て消し去られているのだそうですが、この巨大な写真のどこを見てもその痕跡などわかりません。

 

今回もたくさんの作品が展示されていましたが、どれも、何というか、普通の写真ではない。人間の目には、こうは見えないと思えるほどの圧倒的なスケール感と、細部のとんでもない精度が共に実現されている。そんな感じなんです。

 

巨大な画面の全てにピントがあっているという、その信じられないほどの画面精度から、「神の眼」とも言われる氏の写真。今回もその凄まじいまでの「緻密な均一感」を堪能してきました。その凄さは、休み休みでないとこちらの眼が疲れてしまうほど。私は見終わってから、しばし椅子に座り、疲れて眠ってしまったくらいです。

 

今日は写真のお話ですから、画像を増やして、もうひとつ作品を入れましょう。「May Day Ⅴ」というものです。これもすごいものですが、この大きさの画像ではそれが伝わらないのが残念です。

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複数の視点からの写真をパノラマのように合成し、全体を均一に見せつつ、細部を高精度に表現する手法。写真をスキャンして処理し、また完成品を写真に焼く、というその工程は、ひとつの作品づくりに数ヶ月を要する、と今回の資料に書いてありました。

 

グルスキーの「神の眼」は、人間の眼、人間の手を膨大に積み重ねたもの、だったんですね。その作品の凄さは、とにかく3mを超える大きさの実物を見ないと絶対にわかりません。逆に、見れば必ずその積み重ねの凄さが伝わります。

 

よかったら、その作品たちに、みなさんも圧倒されてみては如何でしょうか?あえて断言しますが、観て損はありませんよ。