空間を識る日

2014.11.29|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は先日「上棟のあとで」と題してこのブログに書いた木想家の、めでたい上棟式に参加させていただきました。Stさん、本日はまことにおめでとうございます!

 

このお宅は、先日のブログにも書いたとおり、前面道路の幅員が厳しめで、周辺の家々も3階建があったりと、少し密集した感じの場所に建設中です。そして、駐車場を2台確保するというご要望。

 

そんな条件を満たし、お客さまの想いと私たちの提案が一致した家のあり方が、「2階リビング」です。より明るく、より開放的に暮らすこと、そして車の上にバルコニーを設けて立体利用すること、を追求した答えでした。

 

今日はその2階の「家族の間」の空間を、お客さまと一緒に初めて味わっていたのです。冒頭の写真がその場所。屋根なりの勾配天井が、とても気持ちがいいですね。

 

画面左側には、養生されていてはいますが、太い大黒柱が見えています。この向こう側がキッチン。まだ壁や建具や家具は付いていませんが、でも今まで打合せを重ねてきたお客さまと私たちには、この3次元空間にそれらが見えるようです。

 

今まで、図面だけを使って打合せをしていました。私たちプロはそれでもある程度実際に出来るものが想像できますが、やはりお客さまにはそれは難しいこと。ようやく、今までわからなかった「図面のなかみ」が立体になり、それを体感として把握できた、それが今日なんです。

 

でも、わからないなりに図面上で一所懸命に想像力を働かせていたお客さまには、今日のこの状態を体感した時、今までの「わからなさ」を補うように、一気にその空間体験がぐっと深まったはず。

 

「あ、こうなるのか」という感覚、体全体で空間を知覚することが出来たというその感覚。それを上棟式で初めて味わう、というお客さまは多いですし、それが思わず感嘆の声として発せられるのだと思います。

 

私たちにとっても、それはとても嬉しいこと。そして、事前に想定していたことと実際の空間体験との違いはないか、それによって打合せ事項を再調整する必要はないか、それをお聞きするのも私たちの志事です。そんな打合せを、今日も上棟式前後にさせていただきました。

 

上棟式とは、祭典や儀式として「棟が上がった」ということを共にお祝いするものです。しかしそれと同時に、2次元が3次元になり、今まで外から図面を見ていたその中に入って空間を「識る」、そんな記念日でもあるのですね。

 

その空間体験の初めを、一緒にお祝いしている。15年家づくりをやっていても、そのお客さまの驚きや喜びがこちらに伝わることが、私にもいつも新鮮な感動を与えてくれるのです。