素材と光のかたち

2015.4.14|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2015-04-11 13.52.42

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

ここのところ雨続きです。私は雨が嫌いではありませんが、こう続くとちょっと気分が滅入ってきていけません。雨の時は屋外の光が弱まるので、なんだか室内にも陰影がなくなってしまう感じですね。

 

そんなことを思いつつ作業をしていたら、先日箕面の本社に行った時、モデルハウスで撮った写真が出てきました。それが冒頭の一枚。漆喰の白い壁と木のコントラスト、その表情がとても美しい。

 

このモデルハウスの白い壁は、KJWORKS阪神の事務所にも使っている「タナクリーム」という商品名の漆喰壁です。本漆喰に比べると左官職の手間が少なくて済み、しかも独特の仕上がりをもっています。

 

右側の照明器具の下のところ、平滑に見える壁になにやら塗りムラのようなテクスチュアが浮かび上がっているのが見えますでしょうか。これがタナクリームの特徴。つるっとした壁に見えて、このように斜から見ると表情が微妙に変化します。

 

この写真を撮った日も、久しぶりのお天気で、その光の入り具合と左官の壁の表情、そして照明器具の灯りが壁に描くライン、その3つの競演に思わず見とれてしまったのでした。

 

KJWORKSがつくる木の家「木想家」の床、壁、天井は、それぞれに佳き質感をもった「無垢の素材」で出来ています。そしてそれが表層的でなく、素材としての厚みをもつものであるからこそ、このようにその素材の表面に光が踊り、その深さを露わにする。

 

また、無垢の素材同士が組み合わさった「かたち」に光が当たると、そこに陰影が生まれ、それがまたその素材の味わいをもう一度教えてくれるようです。

 

ものの美しさとは、色やかたちと同じくらいに、素材としての力、そして光と影の表情に左右されているんだなあ。雨や曇天のぼんやりとした光に少し慣れてきてしまっていた感じの午後、この時の非常に鮮明な光景にはっとさせられたのでした。

 

色、かたち、素材、光、どれも大事にしながら空間づくりをしていくこと。ものづくりの人間として、私がいつも肝に命じていることです。そして木の家とは、私にとってその境地にとても近いものなんです。