緑と共存
〈よい気が漲る、森のなかの木想家へ、新たな暮らしの打合せに行ってきました。〉
ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。
今日は、先日来何度かお伺いしている、あの「気の森の家」へまた打合せにお邪魔してきました。ご提案している間取りについての意見交換のためです。
この敷地によい「気」が溢れていて、樹木の成長がすごい、と以前書いたのですが、同じお家の玄関へのアプローチが、冒頭の写真です。家の外壁にも這って伸びていたり、やはり元気いっぱいですね。
今日の日差しに緑がきらきらと、とても美しい。本当に「森の中の家」という感じで、行くたびに深呼吸をしたくなるような、そんな素敵な場所です。
今回の計画は、その家に一部増改築をほどこすという話。そうして、住まわれる方が増え、二世帯の住まいになるというわけなんです。そういった、暮らしが賑やかになる話は、こちらも嬉しいですね。
今回の計画でやはり気を使ったのは、この「森」です。増築を一部すると、その部分に庭も必要になる。それを、今ある樹々をできるだけ切ったりせずに形にしていくことが求められます。
現状、この森がないところを狙って、しかも無理のない計画でないといけないのでなかなか難しいのですが、今日の打合せでうまく方向づけを決めることが出来たので、ホッと一息です。
建てて10年。その間に茂った樹々も、やっぱり生きています。こちらの都合で無闇矢鱈と伐採してよいものではありませんよね。そういう緑との共存の提案が出来て、何よりでした。
ところが、実は一方で、どうすべきか少し困っていることがあるんです。それは、今回の工事に合わせて建物の外壁の板張りも再塗装しようか、という話をお聞きしていること。
冒頭の写真では、外壁はまだ黒々としていて美しいのですが、樹木の陰になるところと日向になるところとで、ずいぶん板の色落ちの具合が違うんですね。向こう側の明るい庭の方の外壁は、だいぶ色が薄くなっています。
外壁の再塗装、もちろん技術的には問題なくできるのですが、そうなると写真にあるような「木の家に寄り添っている緑たち」を一旦取り払わないと、うまく塗装作業ができません。
以前紹介したバルコニーに絡みついた樹木を始め、じつは結構あちこちで、家に植物が取り付いています。それもこの敷地のもつ「気」のなせるわざだと思うので、それをばっさり、というのは忍びなくて…。
う~む、どうしようかなあ。この土地の神さまに怒られないような落とし所を探して、そちらの方の「緑との共存」は、もう少し智慧を絞る時間をいただくことにいたしましょう。