船の周辺

2013.10.26|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2013-10-26 10.58.05

 

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

今日は、遅くなってしまったのですが、「家の誕生日」で川西の木想家をお訪ねしました。出来上がってから7回目の誕生日です。去年も書いたのですが、平面が数字の4の形というこの家、私にとっても思い出深いお宅なのです。

 

冒頭の写真は、西側の道路から撮った外観です。この敷地は、西から北側にかけてが道路で、写真の右方向が南になります。深い青の外壁をもつ部分と、白い壁の部分から出来たこの家、この方向から撮ると、なんだか大きな白い帆を上げた、船のようではありませんか。

 

この「船の家」、西の道路に面して大きなバルコニーデッキがあります。このデッキに面した青い外壁の部分がダイニングです。この家は2階リビングのプランなんですね。

 

ダイニングは南向きですが、あえて南側の隣接地からは離した位置に設けています。それは、南側の土地に家が建っても、明るい場所であり続けることができるように、という私の工夫なんです。

 

家を建てる時、その周辺環境がどんなものかは非常に大切なこと。それは、今現在どうか、ということもありますし、いずれどうなるか、ということの想定も、同じように大切です。それをある程度読むことができないと、「長く住み続けられる家」のご提案は出来ませんね。

 

この家も計画当初から、「いずれ周辺に家が建ち並んでも、家の居住環境が悪くならないように」ということを考えてつくったわけですが、今日お伺いしてお話をお聞きすると、いよいよ南側の土地が売りに出たそうです。また、画像にも写っているように、南東側の土地にも足場がかかって、家が出来ていっていますよ。

 

ある程度は想定内なのであまり動じることはありませんが、お客さまからはひとつ気になっていることをお聞きしました。それはお風呂のこと。ご覧の写真の「白い帆」の部分の一番南側の2階は、お風呂なんです。

 

しかもバルコニーデッキの延長で「バスコート」が設けられた、気持ちのいいお風呂。写真の一番右側の部分だけ、手摺が高くなっていますでしょう?これがお風呂の目隠しです。

 

今までは周囲が開放的だったので、なんら気にせずそのバスコートを楽しめたのですが、南東、そして南に家ができて、その家の窓の位置によっては気になりそう、とお客さま。確かにその通りで、出来る家の窓の位置までは私も読みきれない部分ですから。

 

もちろん、対策としての方法は色々と考えられますし、ある程度はそれも家をつくる時から考えてあります。お客さまへは「南側の土地が売れて、家ができてきたら、具体的な方法を決めて対応しましょう」とお話してきました。

 

家をつくる時には最大限その周辺環境の変化を想定して、家づくりに織り込んでおく。そして周辺環境が実際に変化したら、想定からの調整を含めて、また家に手を入れ、かたちを整える。

 

長く気持ちよく暮らせる家づくりには、そういった作業がかかせませんし、住まわれてからのメンテナンスには、そのような「想定からの調整ごと」と対応が、大きな部分を占めるものです。

 

「家の誕生日」として毎年お伺いし、そのような周辺環境の変化も合わせて確認して、必要があれば対応策をお客さまと一緒に考える。それこそが、私たちKJWORKSが考える「家守り(いえまもり)」に他なりません。

 

この「船の家」も、南の隣家に合わせた対応をすることで、またひとつバージョンアップをしてくれることでしょう。それもまた、家づくりと家守りの醍醐味のひとつです。