行基のいた場所

2014.3.23|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2014-03-23 08.37.19

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

この三連休、無垢の素材市やお家の勉強会で予定はいっぱいでしたが、今朝少し時間をとって、お彼岸のお参りに行ってきました。私の祖父母のお墓がある、松原市の来迎寺さんです。

 

このお寺、以前にも一度このブログに書いたことがあるのですが、なかなかの由緒ある名刹なのです。現在の宗派は融通念仏宗ですが、そのそもそもの興りは、狭山池築造工事での死者の供養のために毘沙門天が祀られたことだそうです。そしてその祀った主は、僧・行基です。

 

奈良時代の大阪、近畿地方において大きな社会事業をいくつも成し遂げた行基。みなさんも昔、習ったことがおありだと思います。貧民救済、治水、架橋などの多くの事業を、民衆と共におこなった、偉人ですね。

 

狭山池という巨大な人工の池をつくったその技術力と、そして民衆を動員するその統率力。朝廷からは疎まれて弾圧されながら、それを跳ね返した不屈の力。最終的には聖武天皇から招聘され、東大寺の大仏勧進の責任者となり、日本で最初の「大僧正」の位についた人物です。

 

堺市から大阪市へ、大和川に掛かる橋のひとつに「行基大橋」としてその名を残してもいる行基。私も子供の頃から、父母より「行基さん」の話を聞いて育ちました。ですから、こうして墓参りに行くたびに、その偉業を思い、なんだか胸が熱くなるような感覚になります。

 

現在のこの来迎寺さんは、江戸時代に再建されたもの。ここ松原には「丹南藩」という藩があったのですね。藩主高木氏によって再興され、その隣には藩の陣屋があったのだそうです。

 

今日は青空のもと、またこの場所でしばし祖父母、そして叔父の霊に手を合わせました。やはり、永く続いている寺には、独特の雰囲気がありますね。とても気持ちが落ち着きます。

 

この三連休は家づくりのイベント続きで、ちょっと気持ちがそわそわしていたところ。墓参りを済ませ、寺の古い建物や緑にすっかり癒やされて、気持ちを整えることができました。

 

地域の民のために尽くした行基の、その想いがこの場所には宿っていて、それを拠り所に寺が生まれ、消失しても何度も再興されて今に至っている。そう思います。そんなエネルギーがもらえたような気がした、今日のお彼岸参りだったのでした。