街の気分を描く

2013.6.9|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

『散歩しながら街をさらりと描く15分の裏技』  山田雅夫著  自由国民社

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

都市設計家の著者が、本業を離れて著した、ちょっとおもしろい本です。その内容はタイトルの通り。街歩きをしながら、スケッチを愉しもう、というものですね。

 

それはよくわかるのですが、サブタイトル「建築士の設計製図テクニックをスケッチにいかす」というのは、ちょっと「ん?」という感じでした。というのは、ここにはどちらかというと「見たままでなく、自由気ままに描く」ことが強調されているからです。

 

写真をとっても写らない、でも、自分がそこにいた時に感じられるものを、描くこと。例えば、人間が見ている光景というのは、恐ろしく広角なレンズでも捉えきれないほどに、広い範囲のものですから、多少のデフォルメは恐れず、それらを大胆に画面に入れ込んでみる、というようなことですね。

 

直線が曲線になっていてもいいじゃないか。強調したいものはちゃんと描いて、その他は描かなくてもいいじゃないか。スケッチなんだから、正しいかどうかよりも、そこに居て「いいな、面白いな」と感じた気分を描こうよ。

 

ここにはそう主張されているのですが、ただ、それを愉しむために、基本的な「グリッド」や「遠近法」などを意識することも合わせて謳われています。その部分がサブタイトルの意味するところなのかもしれませんね。

 

私自身、街をスケッチするという習慣はありませんが、でも、「なんでもとりあえず写真を撮っておく」というのがすっかり習慣づいてしまっている自分を、あまりいいとは思っていないんです。

 

そんな気分が、この本を手に取らせたのかもしれませんね。ちょっと、やってみますか。