街へ手渡す緑

2014.7.1|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2014-06-30 13.36.48

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

昨日、KJWORKS阪神事務所の現場の帰りに、この3月末にお引渡しをした池田の木想家へ立ち寄ってきました。2期工事になっていた外構も終わって、植栽なども含めた今の様子を見せていただきに、です。

 

冒頭の写真がその様子。以前に、建物の外壁から直接投入するポストなどをご紹介した、あのお家です。ポストの部分には板塀がなく、道路との間が植え込みになっていますね。

 

板塀や門扉があると、郵便、新聞がポストに投入しにくいので、この部分のみ「オープン外構」になっているんです。そしてこの小さな植え込みに、お客さまの手による緑の姿がありました。

 

ポストの下は、背の低いもの、脇には少し背の高いもの、場所に応じて植え分けておられますね。とても良い感じです。そして、群青色の美しい花も咲いていましたよ。

 

もちろん、板塀の中にあるお庭の方も以前からある樹木を含めて、とても綺麗にお手入れされています。でも、こういうちょっとした「道から見える植え込み」もよいものですよね。

 

私はいつも思うのです。家という建築物は、そのご家族の所有するものであると同時に、街並みの一部、風景の一部であって、私たちつくり手は、そのことをゆめゆめ忘れてはならないと。

 

「街並み」という言葉は、家々が並ぶというその様子からきたものだと思います。その並んだ家々は、それぞれの姿にその街並みへの配慮をもつべき。その積み重なりが、街並みの美観というものをつくるのですから。

 

そして家の姿だけでなく、それぞれ敷地からほんの少しずつ街へ緑を供出することができたなら、街はその植物の生命力によって、とても活き活きとするはず。それはとても大切なことではないでしょうか。

 

従来、日本人は皆、そんな感覚をもっていたと思います。でも昨今、自分の敷地だけを強固に囲ってしまった、まるで要塞のような住まいも、残念ながら時々目にしますね。

 

この木想家からも、ポストの使い勝手も考慮しながら、少し街へと緑を手渡すことができました。この少しの緑が、本当にこの道沿いの風景に潤いを与えている。見ているとそれがよくわかります。

 

お客さまの家であるだけではない、街の一部としてその景観に潤いをもたらす家づくり。それは私たちの、常に目標とするところです。住まわれてからのそんな姿が見られることも、私たちの大きな喜びですね。