錺(かざり)金物いろいろ

2013.5.7|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

木の家づくりをしているKJWORKSですが、もちろん木だけで家が出来るわけではありません。木の家の中には、多くの「金物」が存在しているんです。

 

柱や梁といった「木構造」に関係しては、たくさんの構造用金物が使われています。また、建具や家具などに必ずつきものなのは、鍵や引手などの金物ですね。

 

この本は、構造用のものではなくて、いわゆる和風建築の建具や家具、その他意匠的に魅せるものなどの金物、いわゆる「錺金物(かざりかなもの)」を主として扱ったもの。そんな本があるんですね!

 

表紙を見るとわかる通り、「錠」「鍵」「釘隠し」「閂(かんぬき)」「鎹(かすがい)」などなど、もうあまり聞かなくなった名前を含め、たくさんの錺金物が紹介されているんですよ。

 

もちろん釘もありますが、日本建築は古来より、ほとんど釘を使わずに建てられていますから、釘は補助的なもの。ここでは釘といっても、床の間に掛け軸を掛けるための「折れ釘」などがたくさん載っています。

 

茶室、住宅、寺院などなど、どんな種類のどんな場所に、どのような金物が使われるか、そのマニュアルとカタログになりそうなほどのかなり細かい説明が施され、ある意味ずいぶんマニアックかもしれません。

 

でも、実際の志事で建具屋さん、家具屋さんと接している私にはとても面白いものですし、一般の方でも、その錺金物の姿の面白さ、その用途に沿った形の工夫など、楽しく読めるのではないでしょうか。

 

本来の用途を満足するだけでは飽きたらず、どんどんデザインされ、装飾的になり、華やかになっていく金物たち。その姿を愛でるような、こんな読書もまたよいものですね。