雨に活きる花

2014.7.9|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

台風8号が関西に接近してきて、明日はすごい雨になるようです。こういう特異な場合の雨はひとを困らせますが、本来の梅雨らしくしとしとと降る雨は、それはそれで風情があるものですね。

 

先日の休み、雨の予報だったので、今の時期にそれを一番楽しめると思える場所へ行ってきました。京都は大原、三千院です。国宝の建物や苔の庭でも有名なところですが、この時期は紫陽花もよく知られていているのです。

 

京都には他にも紫陽花の名所がいくつもありますが、ここ三千院は山の奥の方にあるため、紫陽花の時期も少し遅め。それを狙って行ったのですが、ちょうど良いか、むしろまだ早いくらいでしたね。

 

それでも、本当にたくさんの種類の紫陽花が咲き誇っていました。白、青、薄紫、薄紅色、桃色。花の形や大きさもさまざまで、それぞれに目を楽しませてくれましたよ。

 

雨が似合う花、雨の時にこそその魅力を増す花と言えば、私の場合はやはり紫陽花にとどめを刺します。その葉の緑も、そぼ降る雨に濡れてさらにその色合いを深め、活き活きとしているように思えますから。

 

三千院にはこの紫陽花苑のほかにも色んなお庭があります。杉苔がびっしりと生えたお庭は特に有名で、こちらもまた雨に濡れた苔の色合いたるや、何とも言えないものがあるのです。

 

そしてその苔の中に、いくつもの「わらべ地蔵」さんが置かれ、こちらにその可愛く、かつ慈悲深いお顔を向けて佇んでらっしゃいます。とても心やすらぐお庭に、すっかり癒やされてきた次第。

 

傘を指しつつお庭を逍遥し、雨に濡れたその風情をしっかりと楽しんできました。でも、そのうち段々と冷えてきたんです。やはりずいぶん奥へ入った場所ですから、気温も低いですね。いや、寒い寒い。

 

風邪などひいてはいけませんから、お庭を堪能した後は、門前の蕎麦屋さんで温かいお蕎麦をいただいて、体を内側から温め、ほっと一息でした。

 

梅雨の時期には、またそれなりの花の楽しみがあります。緑が雨にその潤いを増し、その緑の色をさらに濃くしている時こそ見るべきお庭もある、私はそう思っています。

 

以前「ゲリラ豪雨」について書いた時にも言いましたが、今はなんだか雨が悪者になっているようで、私はそれが不満なのですね。雨の時にこそその輝きを増す自然の姿もありますから。

 

永く雨と親しんできた私たちのご先祖たちの営みに、私たち現代人も思い出すべきことは多いなあ。雨の三千院で緑に囲まれつつ、そんなことを考えていた私でした。