風と眺めを読む

2013.12.25|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

2013-12-25 11.10.51

 

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

池田市で進んでいる新築の木想家の現場へ、進捗確認に行ってきました。明日と明後日は現場へは動けないので、私のチェックは年内最後となります。

 

建て方、上棟式を終えて、屋根や外壁などの外回りから工事が進んでいます。今日行くと、サッシも全て入っていました。窓が入ると、一気に「住まい」という感じが出てきますね。

 

間取りを検討する時、それぞれの部屋の窓、そのひとつひとつにちゃんと役目をもたせるように考えます。役目とは主に、「明かり、風通し、眺め」の三つです。家が出来てきて、窓のあり方が想定通りかどうかも今日は見てきましたよ。

 

冒頭の写真は、2階の北側にある窓。まだシートが掛かっているのでよく見えませんが、最初に敷地を見た時、「ここに窓がほしいな」と最初に感じた場所なんです。

 

この敷地は東側に広い道路と接しています。そして北隣の建物も、道路に面して駐車場を確保している関係で、西側に引っ込んで建っています。そして道路の延長線上には、五月山(さつきやま)がある。

 

建て替える前の家は、道路に近い部分に2階はありませんでした。でも、敷地を見た時、道路に近い側の2階北面に窓があれば、五月山が見えるはず。そう感じたのです。

 

また、山が北側にある池田のこの場所では、風は南北に流れています。昼は南から北へ、夜は北から南への風が基本となります。となれば、五月山が見えるその窓には、夏の夜に涼しい風が入ってくるはず。

 

そんな風と眺めのインスピレーションを敷地から得た上で家のプラン作成に入ったので、「五月山が見えて、南北の風通しのいい窓をつくる」ということは、プランづくりの大きな拠り所となったのでした。

 

この窓があるのは、小学生のお嬢さんの部屋。でも、当面は間仕切りせず、フリースペースとして家族の間と連続しています。そうすることで、南北の風通しがとてもよくなる。そんな間取りなんです。

 

今日は現場にて、初めて見るその眺めが、ほぼ自分の想定通りであることを確認できました。天気もよく、お山の眺めはとても気持ちが良かったですね。ここを子供さんの部屋にしてよかったと思いました。

 

家の中と外とをつなぐ場所である「窓」。それがどこにどのようにあるかは、「家に入ってきてほしいもの、ほしくないもの」をコントロールすることに他なりません。光、風、景色、そういう色んなものをどう取り込み、どう排除するのか。それは家の「暮らしやすさ」と直結する、大切な要素です。

 

敷地から、そして周辺環境からそれを確実に読むことは、難しくもやり甲斐のある、楽しい作業です。今日はこの窓の狙いがうまくいったことがとても嬉しくて、そこから望む山の眺めが、より一層美しく見えたのでした。