風と陰の家

2014.4.15|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS 木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

えー、今日からKJWORKSスタッフ一同、社内旅行にて石垣島に来ております。三日間は、私も他のスタッフも、そのことのブログになりますこと、お許しください。

 

今日は社内旅行の初日。関西空港から直行便で石垣に着いたのがお昼前でした。もう夏ですね。三日間のOFFはなかなか無いことですが、私は特に予定を立てず、せっかくの休みをのんびり過ごそうという算段であります。

 

でも明日は、オプショナルツアーとやらで三島巡りがあります。大自然と触れ合うのは明日にして、今日の予定は、やはり石垣の住まいを楽しむことにしました。う〜ん、やっぱり職業病でしょうか(笑)。

 

ということで訪れたのは、「石垣やいま村」。ここには、築100年を超える石垣の古民家が移築保存されているのです。その独特の住空間は、関西にいては味わえないし、またこちらの気候の元だからこそ意味があるのですから。

 

冒頭の写真はそのひとつ、国の登録有形文化財にもなっている「牧志邸」の軒下空間です。向こうに見えるお庭も南国独特の野趣溢れる感じで、とてもいいですね。

 

この軒下空間、何とも開放的で、でもそれと同時に、とても安心感のようなものが感じられませんか?これを味わいに、今日はここへやって来たんです。

 

畳の部屋があって、その周りを縁側が取り巻いています。そしてよく見ると、縁側の外側にまだ柱が立って、屋根の軒先は縁よりずいぶん先まで延びていますね。

 

この、床はないが屋根はあるという半屋外的空間、これが沖縄の古民家の「アマハジ」と呼ばれるものなんです。雨端、ということでしょうか。

 

深い深い軒先、しかも高さはずいぶんと低いですね。このアマハジの存在によって、室内は強い陽射しから守られ、日陰の空間ができます。そして同時に、その名の通り、雨から木造部分を守ることも出来ているんですね。

 

縁側の端に座り、アマハジの存在を感じながら寛いでいると、深い日陰に風が通り抜けて、まことに気持ちがいい。ついつい眠くなってしまうほどです。

 

やはり沖縄の家はこうでなくっちゃ。そんなことをぼんやり考えつつ、深い屋根に守られて、安らぎのひとときを過ごしていた次第。

 

どの地域においても、民家は、その地域の気候風土と、そこに生きる人の暮らしとの間をつなぐものです。時にはシェルターとして、時にはフィルターとして、そして時にはただの穴として。

 

石垣島の少し特殊な例にも、この地の人々の深い智慧が詰まっています。その良さを知り、またそれを更に後世に遺すこと。その大事さを改めて感じながら、八重山の風に吹かれていた午後だったのでした。