50種類の木
ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。
昨日のことになりますが、現場から帰った私が席でパソコンに向かっていると、くらしの杜のお仲間、筒井さんが、ご友人を連れていらっしゃいました。お友達は大学の先生、そしてお連れの方は大学院生、とのこと。
その学生さんが、木と木の家具のことを研究しているというので、KJWORKSに連れてきて下さったそうです。確かに、家づくり、造付け家具づくりで、色んな木を扱いますし、「かぐら」にも色々な木がありますから、ね。ありがたいことです。
そのお客さまは、徐さん(字が違っていたらごめんなさい)という、中国から学びに来てらっしゃる女性でした。彼女に「かぐら」内で使っている木、そしてカンディハウスなどの置き家具に使っている木を、ひと通りご説明をさせていただきました。
ナラやカバ、クリ、ウォールナット、チェリー、タモ、セン、カリン、などをお見せしながらお話しました。それぞれの色や硬さ、風合いの違いについてはわかっていただけたようでしたが、「もっとたくさんの木の種類が日本にはあるのですか?」とのご質問が…。むむむ…。
少しタジタジとなりつつも、このままお帰しするわけにはいかぬ、それなら、というので、秘密兵器を出すことにしました(笑)。それが冒頭の写真のモノ。『国産材50種 木材標本』であります。
この木材標本、その名の通り、国産の木材を50種類、10センチ角のサンプルとして解説付きで収めているという、なかなかの代物なんですよ。
この写真は後から撮ったものですが、ちなみに上に並べた3つの板は、上からエンジュ(槐)、オニグルミ(鬼胡桃)、カキ(柿)であります。他にも、本当にたくさんのサンプルが並んでいますね。
この木材標本、めったに出すことがないので私も久しぶりに見ましたが、改めて見ると凄いものです。徐さんも大いに喜ばれ、全てのサンプルを写真におさめておられました。よかったよかった。
一緒に来ておられた先生も、「こんなのが本学にも欲しいなあ」と。でもこれ、もう今は手に入らないようなんです。私たちもこうして使いますから、お譲りするわけにもいきません。
ということで、先生には代わりに、手軽に手に入るものとして、オーブヴィレッジや他にもいくつか出ている、「たくさんの樹種でつくられている積み木」などをお薦めしておきました。でも、きっと積み木には50種類はないでしょうね。
国産の広葉樹がだんだん貴重になっているのと同様、こういう木材標本も、いまや希少価値になっているのかも。そんなことを、お客さまをお見送りしながら、思った次第です。