倒れてもなお

2010.11.22|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

以前このブログでも取り上げた、9月10日未明に倒れてしまった屋久島の「翁杉」の続報です。

 

林野庁の屋久島森林管理署から、この翁杉を倒れた状態のまま残しておき、今後の自然環境教育の場として活用する、との発表があったんですね。

 

関係機関の担当者、そして有識者を交えての検討会議で決まったそうです。

 

「登山客の安全を守る神が宿っているから」というのがその理由のひとつだそうで、これを読んで私は何だか嬉しくなったのです。そういうことが起こる、それが屋久島なんだなあ、という感じがしました。

 

また、今回のような大木が倒れるのは珍しいでしょうが、森の中では常に、「倒木更新」といって、倒れた木を養分としてまた新しい芽が育っていく、ということが日常的におこなわれています。

 

倒れてなお立派なこの翁杉の上に生まれる新しい杉の命。それを観察することができるように、この倒木を残しておく。とても素晴らしいことではありませんか。まさに自然環境教育のよい教科書ですよね。そのような自然再生のメカニズムを解明するために、定期的な観測が今後は実施されるそうです。

 

倒れてもなお神であり、森のことを教えてくれる先生である。つくづく立派な木だと思います。