イカロスよ、おつかれさま。

2010.12.11|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

このブログでもお伝えしていた「宇宙帆船イカロス」。5月の打上げから、ずっと私もその行方を気にかけていたのですが、ついにこの度、全てのミッションを終えたとの発表がありました。

 

イカロスは、宇宙空間で14メートルの「帆」を広げ、光の圧力というごくごくわずかな力をその推進力として進む、まさに宇宙の帆船でした。今回は、そもそもそのような推進方式が実用可能なのかという、大きな挑戦だったわけです。

 

宇宙空間には空気がないので、 物体が動くことに対する「抵抗」がありません。光の圧力という微量の推進力でも、抵抗がない状態では徐々に加速していくはず、というのが机上の理論でした。そしてイカロスは実際に加速しつつ運行していくことで、それを実証したんですね。

 

他にも、軌道を変える実験や、薄い太陽電池の発電など、予定していたミッションの全てに成功したといいますから、これは大変な快挙ですね。

 

「あかつき」の失敗は非常に残念ですが、このイカロスが実証した「宇宙ヨット技術」は、今後省エネ宇宙船の開発に向けて大きな一歩だと思います。

 

現在イカロスは、金星の横を通りすぎて、まだ飛行を続けています。もう地球から遠くはなれているので、電波もとぎれとぎれになっているということです。通信ができなくなった後は、「人工惑星」として太陽の周りを回ることになるんだそうです。

 

今回の実験にあたっては「イカロス君」というキャラクターもできて、ツイッターなどでも状況がわかるようになっていたので、何だか私もちょっと感傷的になってしまいますね。

 

イカロス、本当におつかれさま。